御苑で冬枯れを撮る(つづき)

前回記事のつづきです。新宿御苑で「冬枯れ」をテーマに撮り歩いて、遠出しにくいご時世のストレスを発散させております。機材はPENTAX K-3IIIとHD DA 15mm limited, HD DA20-40mm limited, HD DA55-300mm PLM。また、RAW現像で自作のプロファイルを使って純正のカスタムイメージ「里び(SATOBI)」風の写真に仕上げて遊んでいます。

広角の苦手意識をなくそうと、せっかくリュックにHD DA15mm limitedを忍ばせてきたのに、さっぱり手にとる機会がやってきません。
えい、それならこれも冬枯れ写真だということで、15mmに付け替えたカメラを地面に置いて、適当に撮ってみました。

冬枯れの芝を撮るの図、です。思いつきのわりには、なかなか良い感じ。
綺麗に形を整えられた樹木にちょっとゴルフ場っぽさも漂ってますが(笑)。

上の写真でもわかるように、新宿御苑は自然園ではなく庭園なので、基本的にすべての樹木が丹念に手入れされた状態です。
園内の旧御涼亭からの眺めは、いかにも「やんごとなき御方が楽しむ庭の眺め」の風情。

こういう「整った」絵面だと、カスタムイメージ「里び」風はあまり似合いませんね(苦笑)。

主客を逆にしましょう。庭の方から冬枯れた藤棚(かな?)ナメで旧御涼亭を撮る。
これなら、「花咲かぬ庭から主なき館を眺める」みたいな気分がちょっと出て、褪せた色の「里び」風も悪くない。

よし、「主なき森」でいこう・・・今さら後付けで「コンセプト」を決めるわたし。

忽然と領主が姿を消した後も「お館」の周りの森がさほど荒れ果てなかったのは、彼を慕う旧領民が時々は枝を払い、下草を刈り、新たな支配者の眼を盗んでそれとなく面倒を見ていたせいに違いない・・・(急に何か語りだした)

何度目かの冬がやってきた。(何これ)

館の裏手に広がる美しい森と湖を訪ねる人も、いつしか絶えていた。(だから)

「お館様」の行方を巡る無責任な噂話が出ては消え、出ては消え、人々の口の端にその名が上がることも次第に稀になっていた。そんなある日、森に春の足音が微かに聞こえ始めた頃のことであった。(何なの)

・・・いえ、別に何でもありません。思いつきで出鱈目に写真と駄文を4点ほど並べましたが、このつづきはありません。ご安心ください。

こうやって写真を「物語」に嵌めて遊ぶというのは面白いかもしれませんね。ただし写真も物語も上手ならば、という条件がつくと思う(爆死)ので、わたしはこのくらいでやめておきます。すみませんでした。

というわけで脱線しましたが、新宿御苑で「冬枯れ」を撮るの巻でした。

ここに来ると毎回、温室に立ち寄って綺麗な南国の花を撮って帰るというルーティンがあるのですが、今回は温室のドアを抜けて入った瞬間にレンズとカメラが盛大に曇ったので、これは機構内部の結露がヤバいと思い、引き返しました。温室は(なんか皮肉な感じですが)もう少し暖かくなってからのお楽しみにしましょう。

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