御苑で冬枯れを撮る

感染者数が激増中の日本で「漂泊の思いやまず」の心身とどう折り合いをつけるか、多くの写真愛好家の皆様がお悩みのことでしょう。わたしもそのひとりです。

結局、いつものようにやむを得ない用事のついでと自分を納得させつつ、1月某日、ここにやってきてしまいました。

わかる人にはわかる。左様、新宿御苑でございます。

すっかり葉を落として夏とは見違える姿になったプラタナス並木を見て思いつき、今回は「冬枯れを撮る」というテーマで園内を撮り歩くことにしてみました。

まずこのプラタナス、並木全景も美しいですが、こうしてすっきりしたシェイプになってみると、1本をクローズアップしてもけっこう絵になることに気が付きました。

幹からたくさんの太い枝がごつごつと水平に出て、その節から出る細い枝はいっせいに天を目がけて伸びています。なんというか、ドラマチックな姿です。

さらにクローズアップして幹の足元に寄っても面白い絵が撮れます。

この紋様をどう形容すればよいのでしょう。自然の造形って、ほんとに巧まずして息をのむ美しさです。

掲載写真の撮影はPENTAX K-3IIIとHD DA20-40mm limited, HD DA55-300mm PLMです。
また、すでにお気づきかもしれませんが、今回の新宿御苑の写真は「冬枯れ」にたぶん馴染むと思われる「里び(SATOBI)」カスタムイメージで仕上げています。ただしPENTAXの純正ではなく、自作のRAW現像用プロファイル「なんちゃって里び風for ART」によるものです。

さて、そろそろプラタナス並木から離れましょう。

テーマ「冬枯れ」ですから、たとえばこんなんどうでしょう。

春には満開の花で溢れる桜の林も、いまは枝の影が枯野を縦横に走っています。

春を待つ樹木の足元に、ひとあし先に群れて咲く清々しく咲く水仙。

常緑樹の森は「冬枯れ」てはいませんが、冬の低い角度で陽光が差して光と影が絵を織り成す様子、なんとも趣深いです。

「なんちゃって里び風」はなかなかうまくハマってると思いません?(自画自賛)。
もう少し撮れ高があるので、このつづきは次回。

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