去る12月7日にファームアップ公開された、PENTAXの新しいカスタムイメージ「里び」を試してみた感想です。
リコーイメージング公式サイトでは「里び」をこう紹介しています
シアンがかった特徴的な青空、くすんだ黄色、褪せたような赤色など、60~70年代のカラー写真の風合いにも似たカスタムイメージ。独特な赤の表現は、人物撮影などにも向いています。乾燥して荒涼とした土地のイメージを伝えたり、どこか懐かしさをおぼえるような色褪せた表現が楽しめます。
ふむふむ。とりあえず1枚撮ってみた「里び1」はこんな塩梅でした。
時は先月の下旬、撮影場所は、静岡・駿府城公園のお堀端です。
以下は、ファームアップした PENTAX K-3III と DA20-40 limited, FA77mm limited で適当な被写体を「里び」で撮ってJPG出力し、他のカスタムイメージで撮ったものと仕上がりを比べて見てなんか考えてみる、という思いつきの企画です。
と言いつつ、私はもともとRAW撮り屋です。K-3IIIはJPG+RAWで撮るのをデフォルト設定にしていますがJPGの方はカスタムイメージにはあまり拘らず、「鮮やか」固定にして一応撮ってあるよ、という程度です。RAW現像に用いるAdobeのカメラマッチングプロファイルで「鮮やか」「雅」などいくつかのカスタムイメージは疑似再現できるので、専らそれに頼りきりでした。
今回は新顔の「里び」を試したいわけですが、それ以前に、カスタムイメージを使ってJPGで撮ることに不慣れですから、まずそこから始めないといけないので四苦八苦しながらの撮り歩きです。
上と同じ場所で、「鮮やか1」だとこうなります。
確かに、2つを対比すると、「里び」は、くすんだ、褪せた、乾燥、荒涼・・・という形容詞が似合いそうな絵になっていますね。
サンプルを増やしましょう。
駿府城公園なので、こんな題材がありました。
「里び2」
「鮮やか2」
「雅2」
”シアンがかった青空”も試しましょう。
「里び3」
「鮮やか3」
「雅3」も撮ってみました。
「雅」はしっかり発色しますが「鮮やか」よりも柔らかい感じですね。その点で確かに「里び」「雅」は同じ軸線上で対極にある一対で、PENTAXデフォルトの「鮮やか」とは系列が異なるイメージだなと感じます。
題材を変えて、静岡市街で
「里び4」
「鮮やか4」
もう1点、別の街で。原色がどういう感じで写るかの試験みたいな題材ですが。
「里び5」
「鮮やか5」
「里び」がどんな絵つくりにハマるのか、コツを掴むのには時間がかかりそうですが、独特の味が出る雰囲気は、なんとなくわかってきました。
今のところ、自分勝手なイメージとしては、「昔見た光景を思い出す時の発色」という感じかなあ。
何はともあれ、これで1回は試してみたぞ、ということで。
ところで、久しぶりにカスタムイメージを使って「撮って出し」をやってみて、なかなか楽しかったですが、こうなると、RAW現像でPENTAXのカスタムイメージを再現するにはどうするか、という古くて新しい課題も気になってきました。