ART- a folk of RawTherapee がかなり良い

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

新年に相応しいかどうかわかりませんが、今回はRAW現像ツールの話題です。
わたしは撮った写真はすべてRAWデータで保存しています。撮り歩いて帰宅した後、わりと気に入ったものだけを現像ツール RawTherapee を使ってJPGファイルに変換して鑑賞する、というのが永遠のビギナー写真愛好家としての毎度のルーティンです。

ある時期に Adobe Lightroomのサブスクリプション費用を節約したくなってRawTherapeeに乗り換えました。フリーのツールとは思えないほど高機能で、もともとLightroomでわたしがやっていたいくつかのこと

  • 水平調整・トリミング
  • ホワイトバランスの調整
  • カメラとレンズのプロファイル適用
  • 露出補正
  • ハイライト/シャドーの階調の調整
  • 霞の除去

これらはすべて楽勝でこなせるので、不自由はほとんどありません。

ただ、何でもできて高機能すぎるのも良し悪しで、まだ試したことがない機能が、誇張ではなく山ほどありますが、触ってみようと思ったことすらありません。

それで何か困るというわけではないのですが、全く理解できないメニューや、一生何なのか知らないで終わるに違いないたくさんのスイッチ類が死蔵された状態で使っているのは、あまり居心地が良いとは言えません。使うメニューを移動するスクロール距離も無駄に長くなりがちです。

そんな中、RawTherapeeの派生ソフト ART- a folk of RawTherapee(以下ART)の存在を知りました。

その名に Another Raw Therapee という意味が込められているというこのツールは、本家RawTherapeeから「使用頻度の少ない、使うのが難しいモジュールを削除したり、メニュー配置を分かりやすく再整理して、よりユーザフレンドリーな路線を目指している」そうです。

2019年からスタートしたプロジェクトが主導してリリースされています。2021年12月現在の最新バージョンはver.1.11。さっそく手に入れて試してみました。

ユーザーインターフェーズは「ぱっと見」では本家とあまり変わりません。

とはいえ、既存ユーザーが見れば一目瞭然で、編集メニューの項目名のテイストやスライダースイッチの顔ぶれが変わっているのがわかります。最新バージョンではこのようにちゃんと日本語化されていて、このツールの日本での紹介者であるこちらのサイトの著者 yasuo_ssiさんが尽力してくださっているようです。

上記のサイトでダウンロード先だけでなくART導入に際しての解説情報も的確に得られるので、情弱のわたしでも簡単に試用してみることができました。ただただ感謝です。

少し触った感想としては

これは、良い。かなり使いやすくなってる。

メニューが適度に絞り込まれて整然となり、直感的な操作性も高まっているようにわたしは感じます。Adobe製のカメラ&レンズプロファイルを自在に使えるという特長は変わらないので、身も蓋もない言い方をすれば”フリーの疑似Lightroom”としての使い勝手が高まったとも言えるのかな。

躊躇いなく本家からの乗り換えを決意しました。ともあれ、ARTの使い方を勉強しながら過ごしている年末年始です。

※マイクロフォーサーズのレンズについてはAdobe製のレンズプロファイルが無く、Lensfunの不完全なデータベースが頼りという点は残念なところ。まあこれはARTやRawTherapeeのせいではなくカメラメーカーとAdobeさんの問題なのですが。

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