只見線 2023初夏 -4

前回、「只見線を3日だけ撮る男」第2日が、真奈川橋梁での撮影でようやく正午を回ったところまできました。

昼時だし、次の列車の運行まで1時間以上あるし、というわけで昼食休憩を兼ねて只見駅に向かいました。

せっかくここまで来て只見線の只見駅を見ておかない手はないだろう、というわけで、山の緑に抱かれた長閑な駅のホームがこちらです。

停車中の列車がいます。さきほど真奈川橋梁で撮った臨時列車只見行9425Dが終着して、折り返し会津若松行9430Dとして発車に備えているのですね。

駅の周りをうろうろしているところで、新潟側から小出発の上り只見行がやってきました。これはラッキー(この到着予定は見落としていた)。

12:36 只見駅南 只見行(左方向)9468D

1時間前に田子倉湖に居たときには雲に隠れていた山々の尾根が、この時刻にはいい感じに見えてきていました。列車の顔が日陰になっていてコントラスト調整が難しいですが、予期していなかったのでうれしいワンショットでした。

この9648Dが終点只見駅に到着して、乗客が降りてきたところ。

左手前に並んでいるのは、乗降客を歓迎する地元手作りの案山子。なんかほっこりします。

この後、只見駅前で小休止して簡単な昼食を済ませた後は第八只見川橋梁(会津塩沢-会津蒲生間)に向かいました。

13:47 只見川第八橋梁 会津若松行(右方向) 9430D

第八橋梁は只見川を横断する橋ではなく、左岸をタテに渡る変わった橋。川面が波立ってしまって水鏡が撮れないのは運が足りなかったですが、輝く新緑をバックにしてこの時の光線の加減は悪くないですよね。近くの寄岩橋の上から望遠レンズで撮っていますが、DA50-135mmではテレ端の足の長さがあと一息足りない感じも・・・まあ贅沢は言いますまい。

寄岩橋上はそれほど道幅が無く三脚はおろか本来は撮影者自身が立てるスペースもありません。それなりに交通量がある中で無理やり車道の端にカメラ手持ちで立って、速度を落として通り過ぎてくれるクルマに会釈しつつという、申し訳ないやら有難いやら、やや肩身の狭い撮影でした。

この後、移動の道すがらで会津横田駅を遠目にパシャっと撮ったりしつつ、

次なる狙いは第七只見川橋梁(会津横田-会津大塩間)です。この橋梁も先年の洪水被害で流されてしまって、再建工事に大変な苦労のあった場所のひとつ。

14:59 第七只見川橋梁 会津若松行(右方向) 430D

ここでは橋梁と並行してかかる道路橋「四季彩橋」の上からワイドに橋の全景を狙うこともできますが、南から橋梁をタテに眺めるこの撮影場所を選択。どちらも近くに駐車できるスペースがあるのがありがたいです。

もう一点、GF10+35-100mmでタテ構図で「寄る」絵も撮ったので載せておきます。

小さなGF10でおまけみたいに撮ったものですが、これも悪くないでしょう? ふふ(完全に自己陶酔)。

ところでこの橋梁、流失前は上路トラス橋だったのが、再建にあたっては設計上のいろんな事情で形が変わってこのような絵になりやすい下路トラス橋になったのだそうです。撮る方としてはありがたいことですが、やや複雑な気持ちではあります。

考えてみると、昨日からこういう山里の中を走る只見線の似たような写真をひたすら撮り歩いてますが、不思議と何回、何箇所で撮っても興味が尽きず、飽きません(笑)

さて、この日(第2日)最後の撮影は、会津柳津駅の先までぐっと北上して柳津町田園風景(会津坂本-会津柳津間)を撮ることにしました。日が傾いて田畑に差す光がだんだんと赤みを帯びる中を、只見線がガタゴトと走ります。

16:28 柳津町田園風景 会津若松行(左方向) 430D

奥会津ではこの季節ちょうど田植えが進んでいる真っ最中で、なんとか水を張った水田地帯を行く列車を撮っておきたかったのです。正しい日本の風景が撮れたという感じがして、わたしはおおいに自己満足しています。

ところで、この写真列車、430Dという番号はひとつ前の第七橋梁で写っているものと一緒です。つまり、第七橋梁で撮って上り方面に走り去った列車をクルマで追って追い越して、先回りして柳津の田んぼの脇で待ち構えてまた撮るという、のんびり走る只見線だからこそできる撮影行なのでした。

以上で第2日のネタは全部です。
この日だけで記事3回を要してしまいましたが、これで次はようやく第3日(最終日)のお話に進んでいけます。見ていただいてる人は食傷気味かもしれませんが、私の方はまだ元気全開ネタ満載なのでご容赦を。ビバ只見線!

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