只見線 2023初夏 -3

前回記事のラストでは、本名駅で列車の発着風景を撮った後、30分以内に第四只見川橋梁(会津水沼-会津中川間)撮りでスタンバイできるか?間に合うか?

というところでした。
結構厳しいかなと思ったのですが、あくまで安全運転の範囲で移動して、なんとか間に合いました。

8:50 第四只見川橋梁 会津若松行き(右方向)426D

DA50-135mmです。前日夕方に水墨画(笑)で川霧に浮かんでいた同じ第四橋梁とは思えません。良い感じで風が凪いでくれて、なかなか美しい出来栄えの写真を撮ることができました。ややピン甘だぞ、というのは内緒です。

なお、水墨画(しつこい)は水沼橋から撮りましたが、↑の写真は少し会津中川方向に進んだスノーシェッド手前にある「お立ち台」から撮ってます。昨秋来た時には無かったスポットなので、最近整備されたものと思われます。

因みに、同じお立ち台で撮ったGF10の写真がこちら。

カメラ2台で撮るのはなかなか大変ですが、うまくいくとこういう時に縦横の構図の写真を両方試せて便利ですね。タテ構図だと、只見川と只見線が「奥会津の山々の懐に抱かれている」という山深い風景の趣が増して、これはこれでしみじみと良い感じがします。

第2日は朝5時前に起きて動き回り、ここでやっと朝の9時です。ちょっと一服ということで「道の駅 奥会津かねやま」(前日に見学した「みお里」と駐車場を挟んで隣接している、小さな道の駅です)で、20分ほど休憩しました。

道の駅「奥会津かねやま」公式WEB
福島県の金山町にある道の駅「奥会津かねやま」の情報をお伝えします。

お茶を飲んだり地元特産の「炭酸水」のボトルをお土産に買い求めたりで、あっというまに20分。

さて、行動再開。次の撮影地は会津川口駅です。駅のすぐ北側で只見川にかかる上井草橋から望遠で狙います。1時間前に立ち寄った かねやまふれあい広場にクルマを停めて会津川口駅方向に徒歩3分。橋の上で通行の邪魔をしないように気を付けながら「列車が会津川口駅に到着するシーン」を撮りました。

9:40会津川口駅 会津川口行終点到着(右方向)425D

駅駅舎・ホームのすぐ脇を只見川が流れている風光明媚な駅ですが、役場や県立高校が駅から至近のところにあって、駅周辺は金山町の中心市街と言って良い賑わいがあります。

この日は行楽シーズンの週末なのでこのあと会津若松-只見間を一往復する臨時列車が走りますが、それまで1,2時間は列車運行の無い時間帯となります(臨時列車が無い平常ダイヤなら3時間空くところ!)。

この空白の時間をただ待つのは勿体ないので、只見線絶景区間の生みの親となった田子倉ダムを目指してみることにしました。

只見線の歴史 | 只見線ポータルサイト

上井草橋から田子倉ダムまでの所要は、クルマで国道252号線をのんびり走って、風景を楽しみつつ列車を撮るためのロケハンもしつつ、およそ50分くらいだったと思います。到着は10時半くらいだったかと。

晴れ間が見えてきましたが山の上の雲はまだ取れず、湖を綺麗に撮るには厳しい光線状態でした、と言い訳しつつ田子倉湖はこちらです。

福島・新潟県境の山々の谷筋にはまだ雪が残っていますが、下界の方はこの時間にはもうけっこう暑くなっていて、ダム湖畔にたむろするバイカーの方々はちょっと辛そうに見えました。

ここが大きなダムが何段か連なっている最上部です。下流を見渡すとダム湖と川と山々の連なりはなかなか雄大な眺め。眼下のダム壁の足元に残っている白いものはまさかの氷雪でしょうか?

帰路に一段下の只見湖(只見ダムの湖)が一瞬いい感じの水鏡になったので撮ってみました。

↑の写真で見えているダムがさっきまで上に立って眺めていた田子倉ダムです。ひとつ上の見下ろす写真で写っている「水面」の一番遠くの端に僅かに見えるダム堤防の上で逆方向を見上げて撮った写真です、と説明して、信じられます?

ものすごく遠いのにこの大きさで見えるというアンバランス感。田子倉ダム、なんちゅう巨大さでしょう。わたしは地図で見て確かめた上でなお、なかなか納得できませんでした。

その田子倉ダムを後にして、臨時列車が走る時刻がそろそろ近づいてきたので、蒲生岳の麓を走る風景を撮りに会津蒲生駅にやってきました。小さな駅舎の隣でまだ仕舞われていない鯉のぼりが泳いでいて微笑ましい。背景の急斜面が蒲生岳です。

静かな無人駅のホーム。雲がだいぶ取れて晴れ上がり、ますます気温が上がってきました。

小出・只見方面に向かう列車は、会津蒲生駅を過ぎてすぐに真奈川橋梁(会津蒲生-只見間)を渡ります。

12:05真奈川橋梁 只見行臨時列車(左方向)9425D

橋梁とその先の踏切と、新緑に彩られた蒲生岳の急斜面をすべて1枚に収めたいという欲張りな構図でした。

蒲生岳は828mとけして高い山ではありませんが、会津のマッターホルンと呼ばれる(登山家の故田部井淳子さん命名によるらしい)美しくも急峻な山容で、初心者では登れない厳しい山なのだそうです。

ところがこの山上からはなかなかの絶景鉄道風景写真を物すことができるらしく、多くの写真家が機材を抱えて厳しい登山を果たし、素晴らしい作品を発表されているのも事実。わたしにはとても真似できません、頭が下がります。

さて、例によって語り口が冗長で記事が長くなってしまいました。今回はいったんここまでとしましょう。

次回、「只見線を3日だけ撮る男」第2日がまだ続きます。、

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