ボツ写真と反省会

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ここまで記事7回に渡って続いた会津・裏磐梯GOTOには、PENTAX KPと、以下のレンズを持参しました。最近こつこつとPENTAXブランドならではのLimitedレンズを増やしてきた結果のラインアップです。
HD DA15mm F4 Limited
HD DA20-40mm F2.8-4 Limited
smc FA43mm F1.9 Limited
smc FA77mm F1.8 Limited
HD DA55-300mm F4.5-6.3 PLM

今回は、シリーズ最終回(笑)として、全7回の記事で惜しくも掲載に至らなかった「ボツ写真」を何点か紹介しつつ、今回のGOTO撮影旅行の使用レンズ別反省会をしてみたいと思います。

まず撮影旅行の主力を担ったのはDA20-40mm Limitdでした。弱点から先に言うならば、ズーム域が狭いので正直「標準ズーム」としての役目を果たすのは厳しいです。実際、望遠側が足りないままやむなく望遠端40mmで撮った写真がたくさん手元に残ります。それでも20-40mmという一番脂っこいところの画角で出てくる絵の堅実さと、防塵防滴、驚異の軽さ、ルックスのカッコよさをあわせて考えると、弱点はわかりつつも他の「標準ズーム」をもって代えがたいところがあります。
今回の一連のブログでボツにした写真で一番気に入ってる1枚。

ガラスシェードのまわりの静かな空気まで写し撮れた、と大げさに自己満足していますが、吹き抜けの天井の高さと飾りの細工の細かさを見せたかったので、ブログで採用したのはこちらでした。

次に、今回の一番の収穫だったDA15mm Limited。広角レンズでの撮影に苦手意識がありましたが、だんだん自然に撮れるようになってきました。広角の特徴は「遠近感の強調」なので、近いものと遠いものを両方フレーム内に入れて撮るとその良さが発揮できる、とようやく気が付いたわたし。

そういうシーンに出くわすと、これは広角で撮りたいな、と思えるようになってきました。
ボツ写真の中で一番気に入ってる1枚。

手前の流木をフレームに入れるか、外すか迷って、入れない方を「採用」としたのですが、どちらが正解だったかな。

さて、手に入れたばかりで試したくてGOTOに持ち出したFA43mm Limited とFA77mm Limitedですが、結果的にほとんど活躍の場が作れませんでした。旅先で信頼性の高いズームレンズをメインに使っていると、画角のかぶる(厳密には43mmはかぶってはいないけどリミズームの40mmでほぼ代用できてしまう)単焦点レンズを適切に使いこなすのは閃きと決断力が必要です。両方とも欠けている私は、なかなか虎の子のFAリミ姉妹を稼働させることができません。

一連のブログで採用したのは43mmが1点、77mmが2点、という淋しい結果になりました。
撮影点数自体が少ない中でのボツというのは、要は写真の出来が(他にもまして)良くないということで此処に載せるのすら憚られますが、ひとつだけ悲しいボツを紹介しておきます。

夕暮れの道路わきで磐梯山を背景にススキを撮る、という趣向でFA77mmで撮りました。これがボツ写真。

で、ブログで採用したのは、同じ場所でFA43mmで撮った写真。
43mmの写真の方には余分な電柱が写ってしまっていてダメだな、主役のススキの雰囲気はこの77mmの方がいくらか良いな、と、いったんこちらを選んだのですが、日本の避暑地の少し物寂しい初秋の夕暮れ、車の通る道路わきなら電柱のリアリティもありだろ、と思い直しました。それより何より決め手になった理由が、通りかかってくれて後ボケ借景したクルマが、43mmの方がカッコ良かった(笑)。FAリミ姉妹写真の採用理由として、これは悲しい(苦笑)。

最後にDA55-300mmです。私が持っている唯一かつ高い信頼性を誇る望遠ズームで、今回も安定して良い絵をたくさん産出してくれました。望遠レンズを使う時の私の泣き所はピントと手振れだったのですが、最近調整に出してからピント問題は解消に向かっているように感じています。問題は手振れ。そこで今回は、少しは足しになるかと一脚を持参してみました。

これがどうやら功を奏したようです。望遠レンズでピントが合ってブレもなくしっかり解像する絵が撮れるという、というわたし的には一歩前進する絵がたくさん撮れました。

ボツにしましたが自分では納得している1枚。ブログでは同じ場所でのタテ構図の絵を採用しましたが、弁天沼の稀なる水と光の色を存分に楽しめるヨコ構図のこの絵もかなり気に入っています。

今回の裏磐梯GOTOではレンズごとに明暗がわかれましたが、今後も4つのLimitedレンズをしっかり練習して使いこなし、少しづつ撮影の腕を磨いていきたいものです。
私のふだんの主戦場は風景・ネイチャーというよりは都市生活雑景なので(少なくとも本人の意識はそうなので)、シーンごと被写体ごとに各レンズでどんな使いこなしをするか、というのも今後の精進の大きなテーマです。

ともあれ、長い長い会津・裏磐梯GOTO編、これにて幕となります。
いつもお読みいただいて、ありがとうございます。

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