蓼科といえば、あの池

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蓼科ストック写真のつづきです。

あー、そうですね。蓼科に行ったことがあるということは、写真愛好家としては当然、あの池には行ったんだろうな、ということになりますよね。

はい、行ったことありますよ。御射鹿池(みしゃかいけ)。

風景写真・ネイチャー写真をしっかり撮られる方々がこの池で撮る写真に注ぎ込む、技術・情熱・体力・時間・費用のいずれも、その足元にも及ばない私です。
この時は、逗留先の宿で朝起きて空を見上げたらいい感じに曇ってた(日差しが無い方が森の木々の色は深く柔らかく撮れる)ので、これは良い御射鹿池日和だなと思い立ち、それでも早朝一番で何をおいても駆けつけるような勢いはなく、ゆっくり朝食済ませてようやくの現着が、かれこれ午前9時頃だったのではないかと。

愛好家の風上にもおけない怠惰な私ですが、悪運が強くしっかり曇天が続いている上にほぼ無風。よしよしと三脚を立て、NDフィルターでシャッター速度を遅らせて水面ができるだけ凪いで写るようにしながら、何点か撮らせていただきました。

上の写真はあえて白樺の浮島を右に振りましたが、定番の構図としてはこうですかね。

ミーハー写真愛好家としては、当然東山魁夷先生の「緑響く」が念頭にあるわけです。しかし長野美術館にあるという作品を生で拝見したことが無いので、色をどうするのが正解かわかりません。イメージとしてはわずかに青みがかった緑かなと思ったので少し色温度を下げる調整をしてみました。

ここからちょっと退いて山深い感じを出す。

背景の森の霞みぐあいとかはいい感じになったのですが、露出のバランスが変わって池の水面の反射が少し暗くなってしまいました。そこで、この写真では段階フィルターを使って水面の部分だけ明るさを少し持ち上げています。わざとらしくない加減がなかなか難しい・・・。

まだいろんな課題はありますが、まずまず綺麗な写真が出来上がって、個人的ミーハー的には満足しております。

しかし、この日カメラを持って現地に行けば誰でも同じ写真が撮れるわけですから、記念写真・観光写真の域を出ていないのもまた事実。実際この時も、私のまわりでスマホやらコンデジやら立派な一眼やら、老若男女が思い思いのカメラでさかんに撮っていらっしゃいましたし。

風景・ネイチャー写真の「道」はここからスタートして、誰もが撮る御射鹿池を、どう個性的に印象的に撮るか考えて工夫していく、ということなのでしょうね。風上にも置いてもらえそうにない私には、ほんとうに遥かな道です。

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