小石川植物園

白山神社に寄り道したあと、小石川植物園を目指したのでした。
徒歩数分で植物園の塀が見えてきたと思ったら、そこからが結構長かった(笑)。

大きく回り込んで、ようやく正門前に到着です。

小石川植物園は通称で、正式名称は「東京大学大学院理学系研究科附属植物園」です。
入場券売り場の脇に、”公園ではありません”と大きく掲示されています。こうして一般公開はしているけれでも、植栽を整えて四季ごとに綺麗な花を愛でるようないわゆる娯楽に供する庭園ではなく、あくまで理学部の研究用の施設ですよ、と。

どっちだろうと、彼(彼女?)にはあまり関係が無さそうですが。

まあそんなわけで、正門からしばらくは東大のキャンパス内を歩いているような雰囲気です。ほどなく歴史のありそうな建物が見えてきて、これはもしや・・・

植物園の「本館」ですが、思った通り、NHKのドラマ「らんまん」で主人公の学位(理学博士)授与の式典会場になっていたあの建物です。残念ながら館内への立ち入り・見学はできない様子でした。

そして肝心の植物園の方はというと、こんな感じののんびりした風景が広がっています。

今年の9月は暑い暑いと文句ばかり言って気が付きませんでしたが、自然の方では着々と季節が巡って、園内では広葉樹の落葉が進んでいます。

サクラの葉も、知らぬ間に秋の色づきになっていたのですね。

このあたりで寛ぐファミリーやカップルを眺めている分には、十分に「公園」ぽい雰囲気もしますが、小石川植物園の研究施設たる真骨頂はこういう長閑な眺めではなく、こちらの方にあります。

花壇ではなく「標本園」です。研究のためにありとあらゆる植物を生態保存している園地ということでしょう、たぶん。

悲しいかな、並んでいるたくさんの標本植物の名札の中に、知っている名前がほとんどありません。ただでさえ花の名を知らぬ悲しき中高年オヤジなのに、この園地は難易度高すぎです。

園地の標本の分類体系を見直すので間もなく植え替えをおこないます、という説明書きが掲示されていました。
植え替えするという結論部分はわかりましたが、どう見直すのかという学術的な部分はもちろんチンプンカンプンです。

という標本園ですが、大学や研究者の方の思惑は別にして、植物なので季節が来れば綺麗な花が咲くものも当然あるわけで、そこだけ切り取れば普通に花撮りができなくもありません。この日はオミナエシが可憐に咲いておりました。

というわけで、ゆったりした気分で楽しめるけれどもエンタテイメント性はほぼ無い小石川植物園なのですが、ごく一部だけ、どういう事情か明らかに「観賞用」に整えられた植生もあって、それがなかなか見事なのです。次回はそのあたりを紹介いたしましょう。

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