白山から小石川へ

日中の気温も30度を越えない日が多くなってきたし、痛めていた肩の調子も少しづつ良くなってきたしということで、おそるおそるですがカメラを提げての東京写真散歩を再開しつつあります。まだK-3IIIを担ぎ出す自信が無いので、とりあえず軽量LUMIX G99で様子をみながら、少しづつリハビリの日々。

今回はNHKドラマ「らんまん」のモデルとしてすっかり人気者になった東大の牧野富太郎博士の足跡を訪ねるという名目で、小石川植物園を訪ねようと思います。しかし都営地下鉄の白山駅から植物園は少し離れているので、地図と睨めっこして検討した結果、植物園に向かう途中で白山神社に立ち寄って行くことにしました。

東京の街中にたくさん残っている「未踏地域」のひとつ白山あたりは、幹線道路から一歩入ると文京区の静かな住宅街なのでした。

通りの突き当たりに白山神社の鳥居が見えていますが、その右手前、庭先に白い花が見事に咲きそろっているお宅が目につきました。ちょうどこの家の方と思しき女性が軒先で落ち葉の始末などしておられたので、思わず声をかけてしまいました。

「見事に咲き揃っておられますね、これは芙蓉の花でしょうか。写真を撮らせていただいてもよろしいですか?」
「どうぞどうぞ。今は白い花が咲いていますが、時間が経つとだんだん花びらの色が変わって朱に染まっていくのですよ。まるで酔っているようだというので酔芙蓉と呼ばれているのです」と、快く撮らせてくださった上に解説までしていただきました。白山マダムは上品で知的でしかも社交的です。

さして広いというわけではありませんが、静かに整った神社の境内。

手水の周りに垣が巡らされていてちょっと、面白い様子でした。

絵馬は神社につきものですが、ここにもたくさんの絵馬が提げられています。手前の可憐な花の名はなんというのでしょうか。例によってその名を知りません。

というわけで白山神社でのスナップをこの辺で終えて、小石川植物園方面へ向かうことにします。境内脇からの小径伝いに結構な高低差で降ります。

いったん丘を下って、交通量の多い白山通りを横断して住宅街を進みます。このあたりの住居表示は白山四丁目で、こんどは一転して上り坂。「逸見坂」という名前がついているそうで、文京区による解説看板が取り付けられていました。

江戸の昔から首都としての歴史が長いので、その気で探すと東京のあちこちにこういう由緒ある地名を見つけることができます。地図を眺めているだけでは高低差は意識しにくいのですが、意外に起伏があるので「××坂」という名前が付いた坂道はほんとに沢山ありますね。

この坂道を直進すると、小石川植物園につきあたるはず。さてこのつづきは次回です。

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