雑司ヶ谷 写真散歩(3)

前回まで、リアル雑司ヶ谷があの問題作とは全然違って静かで平和な街であることを確認した上で、さらに写真散歩を進めます。

都電の線路沿いにこじんまりと佇む大鳥神社。阿形の狛犬越しで。

SIGMA17-70はコントラストの強いシーンでは露出に気を付けないと白トビしやすい弱点があるように思いますが、じんわりと柔らかい後ボケは、割と気に入っています。シグマらしいと言うんでしょうか透明感のある色味は、撮ってすぐモニターで見るとなんだか物足りなく見えることもあるのですが、現像して仕上げてみると結構自然でいい感じに収まるのが不思議。

本殿に掛かる神社幕の締まった紺色が綺麗です。

神社のわきからの緩い上り坂。街中にあるこういう妙な曲線路はたいてい昔の水路跡だったりするということを最近学びましたが、ここはどうなんでしょうね。

で、その幾重かのS字カーブの先に見えてくるのが、こちらの鬼子母神堂です。

台東区入谷と並んで東京の二大鬼子母神と呼ばれるそうです。ちなみにこれらと千葉県市川市にある中山のとあわせて江戸三大鬼子母神だとか。

境内にはこちらのお稲荷さまも祀られていました。何やら熱心にご祈祷中でした。

そういえばお稲荷さまって、なんか大きな神社の境内に一緒に祀られていること多くないですか。わたしの記憶の範囲で例えば京都の北野天満宮、神戸の生田神社、東京の根津神社、そしてこちら。これは何なんでしょう?

ちょっと気になってグーグル先生に尋ねてみたら、Yahoo!知恵袋で同様の質問をした方にプロの方からこんな回答がされていました。

-神職をしています。江戸時代までに小さな稲荷神社が全国的に多く、それが明治維新後の村の合併に伴って大きな神社の末社になっていったから。

なるほど。ちなみに「末社」というのは、主祭神とはあまり関係のない客分の神様を祀っている場合の言い方で、主祭神と関係の深いサブの神様を祀る場合には「摂社」と呼んで区別するそうです。そういえば京都の下鴨神社の本殿の脇に各干支の神様がいらして確か「十二摂社」と呼んでたような気がする。

という豆知識を勉強したところで、主祭神の鬼子母神の本堂はこちらです。さすがに正面から間近に撮るのは遠慮して距離を置いて斜め後方からワンショット。風格ありますね。

境内にはなぜか駄菓子屋さんがお店を開いています。昔ながらのこういう駄菓子ね。

この日わたしは気まぐれでボンタンアメを1箱買いました。最近kioskでもあまり見なくなった気がして、久しぶりに食べてみたら昔通りの味で美味しかった。

わたしは別の方角から入っちゃいましたが、鬼子母神には都電の鬼子母神前停留所の方から伸びるちゃんとした参道があります。今は冬枯れてこんな景色ですが、緑の季節に訪ねたらなかなかの壮観なのではないでしょうか。

参道わきは普通の住宅が立ち並んでいるのですが、一部はこうして案内所やお洒落なカフェ、ギャラリーになっていたりもして、現代に生きるお社の参道としてちゃんとアップデートもされているのでした。

というわけで、今回の雑司ヶ谷の写真散歩はここまで。
さくらトラムの鬼子母神前電停のベンチに座ってさて帰りはどっち方面行きに乗ればいいのか確かめようとgoogle mapを眺めたら、直下に地下鉄副都心線の駅があるのがわかって、雑司「が」谷駅から素早く移動することができました。

知らない街もこうしてスマホの助けを借りて結構不自由なく歩けるようになったので、別の「まだ見ぬ東京の街」にもどんどん出掛けてみようと思います。

最後まで見ていただいてありがとうございまいした。

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