只見線を3日だけ撮る男、順不同第三弾をお届けします。
第三只見川橋梁を、会津高原鉄道のおざトロ展望列車が渡るの図です。
一般に、只見線の沿線風景にはレトロな旧型車両やSLが似合うとされていて、わたしも特に異論は無いのですが、他社線から乗り入れたこういう異質な車両が走るのも、それはそれでまた一興。わずかに紅葉が始まっている両岸の森の精妙な色合いに、真向から挑むような白と青のツートーン。無粋を軽く通りこして、わたしはある種の痛快・新鮮さを感じます。
しかしアレですね、三脚を立ててじっくり撮るということをしてみると、写真はたくさんは撮れないものですね。
列車の動きを連写で追うので、一箇所でのショット数は少なくないのですが、三脚立てて構図を作ってしばらく待って、列車が来てひとしきり連写したらその場所はそれで終わり。これを撮影地ごとに繰り返すので、なにせ1日数往復の只見線なのでメイン撮影機のPENTAX K-3IIIの実稼働時間や残る作例数はごく限られます。
なんか当たり前のこと言ってます? いつもつまらないスナップ写真を量産しているので、こういう撮影行は新鮮です。K-3IIIの稼働が限られる分、予備に腰に提げていたLUMIX GF10がサブカメラとして活躍してくれることになりました。
能書きが長くなりましたが、そのサブカメラで撮った、第三橋梁撮影風景がこちら。
豪雪地帯ならではの、国道を雪から守るスノーシェッド(覆い屋根)の一角から第三只見川橋梁を見下ろす撮影地です。その道では有名な「高清水スノーシェッド撮影ポイント」ですね。
スノーシェッドの途中、この撮影ポイントのすぐ脇にこのようにクルマが止められるスペースがあるのです。この黒いクルマはわたしが乗っていたレンタカーで、少し先の歩道に三脚が立っているのが見えると思います。
クルマ3台でいっぱいになってしまう限られたスペースなので、ハイシーズンともなれば簡単には停められないのですが、この日はわたしが最先着で、このあともう1台やってきただけでした。
偶然この場所から第三橋梁が良く見える、ということでしょうか?
最初はそうだったのかもしれませんが、この撮影地も地元の努力で維持されているのだということが、只見線の車窓から逆にこの高清水スノーシェッド撮影ポイントを望むとよくわかります。
揺れる車窓からのブレブレ写真でゴメンナサイ。でもこの写真でも明らかなように、この撮影地のまわりだけ意図的に伐採の手が入っています。写真を撮らせていただいているわたしたちからすると、本当にありがたいことだと思います。
さてもう一箇所、高清水スノーシェッドから少し西に進んだところにある「眼鏡橋」の写真も載せておきます。
水鏡で眼鏡状に見える、というわけでもないですが通称「眼鏡橋」こと細越拱橋を通過する会津若松行き列車です。名前の当否はともかく、なかなか絵になる連続アーチ橋です。たぶんこの橋も、橋脚の周りから伸びる木々を定期的に伐採して見えるようにしているんじゃないかと。ほんとにありがたいというか、頭が下がるというか。
この写真は、少し離れたこんな場所から撮影しました。
あらかじめグーグルストリートビューでアタリをつけていたので、三脚を立てる場所はわりと簡単に見つかりましたが、問題はクルマの置き場所。この場所自体に駐車できる目論見だったにもかかわらず現地ではスペース的になかなか厳しく、もうちょっとでこの地での撮影を断念するところでした。幸い、この写真の後方にある短いスノーシェッドを抜けた先に偶然空き地が見つかったのでラッキーでした。
例によって(笑)、車窓から見た眼鏡橋、という写真も(無理やり)撮っておきました。
という感じで、もうしばらく撮影行は続きます。
使用した機材:K-3III,smc DA*50-135mm, GF10,LUMIX G12-32mm