自動露出モードは 結局どれが良いのか?

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PENTAX K-70を触り始めて(というか一眼レフを触り始めて)数ヶ月になりますが、まだまだズブのビギナー撮影者の私です。

この本をはじめとして、何冊かの入門書で少しだけ学習し、

中井精也先生の教えの通り、基本的に「モードダイヤルはAv(絞り優先オート露出)」を実践してきましたが、本当にこれが最善の選択なのか、あらためて考えてみました。

Avモードでの撮影は、私の場合

(1)まずダイヤル操作で絞り(撮影意図に合う被写界深度)を先決めする
(2)シャッター速度(SS)とISO感度(通常はオート)はカメラに自動設定してもらう

基本的に、カメラにすべて任せるならこれで露出設定終わりで、あとはシャッター切るだけなのですが、
時々、SSをカメラに任せず、意図的に調整して早くしたり遅くしたりしたくなる(動くものを止めるか、ブラすか、ということですね)ことがあって、その時は

(3)絞りを決めた状態でISO感度を手動に切り替えて動かし、SSがいい塩梅になるように調整する または、
(4)Tvモードに変えてSSを先決めするところからやり直す

という必要が生じます。

一眼レフ使いには当たり前の動作なんですが、無精で不器用な私はなんとも面倒に感じます。

そんな私のような人のためなのか、PENTAXには、TAv(SS・絞り優先オート露出)という他社に無いモード(特許らしい)があって、K-70にも実装されています。このモードではSSと絞りの両方を指定すると、ISO感度が自動で調整されます。これなら上記の(3)(4)のもどかしさは無くなります。これ、結構すごくないですか。

やっぱPENTAXのTAv最強じゃね?と、一瞬思って使ってみたのですが、ビギナーの私には少々誤算でした。
(3)が不要になる代わりに、毎回必ずSSと絞りを自分で先決めしないといけないのは、ビギナーにとっては結構大変な事だとすぐに気が付きました。特にSSが難関。装着中のレンズは距離50mmだから、手振れしないようにSSは1/50秒くらいを限度に、とか、いちいち考えないといけない。こうかな、と思って絞りとSSを設定すると、カメラから「その設定では適正露出がえられまへん」とアラームが返ってくる(K-70ではメニュー画面の文字がパッカパッカと点滅する)ことがしばしばで、使い物になりません。

あ、そこの上級者の方、今笑いましたね?

どうせド素人なんだから開き直ってP(プログラムオート露出)モードはどうでしょう?
一眼レフを勉強しながら使っているのにP(=すべてカメラにおまかせ)はねえだろ、と突っ込まれそうですが、PENTAXにはハイパープログラムという超絶便利機能があります。Pモードの時に後ダイヤルを回せば即座にAvモードに、前ダイヤルを回せば即座にTvモードに移動し、グリーンボタンを押せばPモードのプログラムラインに即復帰。P-Av-Tvがシームレス切り替えできるんです。

正直に言うと、できることを最近知りました(爆)。
素晴らしい!もうAvとかTvとか使う必要無くね? 上記で言えば(1)と(4)を瞬時に切り替えることができちゃうのです。

そう、中井先生をはじめ、多くの初心者指南書では一般的に「Avモードで、被写界深度によって異なる絵作りを体得せよ」という教えが主流で、その趣旨には納得しているのですが、PENTAXの一眼レフにおいては事情が異なります。Pモードに設定しておいてAvモードのつもりで使う/時々シームレスにTvに切り替えて使うのが最適解。目下の私の結論です。

細かいことを言えば、K-70のPモード操作には不満もあります。ISOをオートでなく手動で設定したい上記(3)のようなケースでは、メニュー画面を見ながらISO感度を動かすために、いちいちファインダーから目を離さなければなりません。上位機種みたいにISOをFxボタンに割り当てられると良かったのに。
まあ、K-70のコストパフォーマンスから考えれば、粗さがしするのは無粋ですけどね。

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