スナップショットモードの時のAE

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エントリータイトルはですね、FUJIFILM XF10に実装されている撮影モードの名前です。
ファンクションボタンを押すだけで、

ピント位置 2m・F8 または ピント位置 5m・F5.6

のいずれかを選択して固定できて、写っているもの全てにピントが合った”パンフォーカス”写真がバンバン撮れますよ、というモードです。

はい、これは以前にわか勉強したことがあります。ピント位置をレンズの絞りに応じた過焦点距離(HD:Hyperfocal Distance)にあわせると、被写界深度(DOF:Depth of Field)がHDの1/2の距離から無限遠(∞)まで深くなり、この範囲でピント位置と被写体の位置が前後することによるボヤケが許容錯乱円径(PCoC:Permissible Circle of Confusion:通常の写真サイズで肉眼で鑑賞する限りボヤケが感知できなくなる径)以下・・・たしか目安としてPCoC=1/30mm・・・に収まる。よってもってすべての被写体にピントが合っているように見える、と。

#最近、なぜか英語のカメラ用語に「萌え」を感じるようになりました(笑)。急に多用してすみません。

以前、28mmF3.5のレンズを付けてF8まで絞って3mの距離にピントを合わせると、1.5m〜∞の範囲でパンフォーカス、と覚えたことがあります。
XF10は28mm相当F2.8のレンズだそうですが、”2m・F8”でおよそ1m〜∞、”5m・F5.6″でおよそ2.5m〜∞のDOFが得られると、FUJIFILMさんは言いたいのでしょう、たぶん。

スナップカメラとしてXF10を手に入れた私としては、このスナップショットモードは試さないわけにはいきません。
早速やってみました。

スナップショットモード2m・F8 SS1/60 ISO400

撮影場所はさくらトラムこと都電荒川線の飛鳥山駅です。
足下の線路と下生えにピントが来ていて、軌道のかなた無限遠まで、一応はいい感じに撮れてくれました。もちろん、ある程度以上拡大すると遠景の電車やビル群などはボヤっとしてしまうのですが「通常の写真サイズ・肉眼」のパンフォーカスはクリアできている、そういうことにしましょう(笑)。

実は、今回の私の関心はパンフォーカス撮影そのものに加えて、絞り(F stop)が固定されるこのモードを使う時、自動露出(AE:Automatic Exposure)でシャッター速度(SS:Shutter Speed)とISO感度(ISO speed)はどう動くのだろう? ということにありました。

次は桜の蕾が膨らむ頃の飛鳥山公園でスナップショット。これなんかパンフォーカスの良いサンプルですね。公園の最奥部までかなりしっかりピントが合って見えます。

スナップショットモード2m・F8 SS1/400 ISO400

飛鳥山公園は高台の上にあって、最寄りのJR王子駅から平面距離は近いのですがかなり高低差があります。で、最後の写真は丘の麓から公園まで登る「アスカルゴ」ことあすかパークレール。なんと無料で運転していて、実に楽しそうな乗り物。次は撮るだけじゃなくて乗ってみたいですね。

スナップショットモード2m・F8 SS1/250 ISO400

この3点の写真の他にも、同じモード(ピント位置2m F8)で日向・日陰の写真をいくつか撮って、AEの設定を比べてみました。

光学手ブレ補正が搭載されていないXF10なので、シャッター速度を稼ぐためにISOを高感度にしたがる、みたいな挙動があるかも?と事前には思っていましたが、今回ISOを「ISO200-3200の範囲で自動設定」として撮ってみたところ、結果は「SSだけが動いてISOは400固定」でした。常に400で固定なのか、これはたまたまで何か条件が変われば動くのかまだわかりませんが、なるほど。
はい、今回のテストはこれにて終了。

別件のボヤキですが、
XF10対応のLightroomカメラプロファイル(FUJIFILM的にはフィルムシミュレーション、でしたっけ)は、RAW現像での白飛び・黒つぶれが甚だしい。黒潰れは気にしなくてよい、という意見もあるようですが、時と場合によると思うんですよね。Velvia(鮮やか)を使うとほとんど全てのショットで飛び/潰れが起きますし、PROVIA(標準)でもかなりの確率でシャドーは潰れる。いちいちシャドーを持ち上げハイライトを下げるという階調の調整が必要で、ちょっと閉口してます。これだったらそもそもプロファイルを当てる意味がないかなあ、とも。

何か私の使い方が決定的に間違ってるのかな。この問題はしばらく懸案になりそうです。

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