京急沿線散歩 穴守稲荷から天空橋へ その2

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京急羽田空港線、穴守稲荷から天空橋に向かって歩いています。

何はさておき、今回のお散歩の白眉はこの1枚です。

偶然、橋を渡って天空橋駅の近くに差し掛かったところで、東京消防庁の特別救助隊の皆さんが、高所救助訓練(たぶん)をされていました。望遠レンズ越しの遠目にもビンビンに伝わる、物凄い気合と集中でした。
首都の安全はこのような方々の弛まぬ努力によって支えられているのですね。暑い中での厳しい訓練、本当におつかれさまです。

さて、もとはといえば、普請工事中だった穴守稲荷社をあとに、静かな住宅街を進んでいるところでした。

現在は概ね変哲もない住宅街ですが、もともとこの辺りは江戸前の魚介が水揚げされる漁師町だったそうです。船溜まりに繋がれた小舟や、点在する朽ちかけた倉庫や水産加工場の跡らしき建物が、わずかにその名残りを留めているでしょうか。

何より分かり易いのは、市街とその先の空港用地を隔てる川の名前が「海老取川」。昔はさぞ活きの良い海老や蟹が取れたんでしょうが、今はこのように護岸工事が進み、往時を偲ぶべくもありません。

海老取川にはこの近辺で4本の橋がかかっていて、最も南にある弁天橋を空港側に渡ると、その昔、穴守稲荷神社からいわくつきで移設された大鳥居があります。
リンク先は「祟り」の類のオカルト事件として扱っていますが、オカルトではなく移設に反感を持つ地元の人々によるサボタージュが真相ではないかという説もあり、私としてはそっちのストーリーの方が面白く感じるので非オカルト説に一票。

鳥居全景の構図をいい感じに整えられなかったので、望遠で鳥居越しに空港の管制塔を狙ってみました。この日のお天気では、大胆にトリミングして、LRで「かすみの除去」を盛大にかけて、この程度。

四つの橋の並び順は、南から弁天橋、天空橋、稲荷橋、穴守橋の順。京急とモノレールの駅名にもなっている天空橋は、その名の通りならば、どれほどロマンチックな美しい橋なのかと期待して歩いていったところ、はいこちら。

ちょっとわが目を疑いましたが、4つの橋の中で最も小さい、どちらかと言えばパッとしない(失礼!)赤さびた歩行者・自転車専用橋でした。意外な展開。

その袂にあるのが、地下駅である京急天空橋駅に下る駅舎入口。

で、意外な展開にちょっと盛り下がり気味に歩いてきたところ、この駅舎の隣の建物で、この記事冒頭の東京消防庁のみなさんの訓練風景に出くわした、というわけです。表通りに回って特別救助隊の車両も発見し、テンション爆上がり。

さて、若い人は知らないでしょうが、羽田空港が沖合に拡張移転する1993年まで「羽田空港駅」はこの辺にありました。おじさんたちはその昔、まさにここから、日本中に飛び立っていったんですよ。懐かしい&感慨深いなあ。曇っていましたが、羽田の空は今でもやはり広かったです、はい。

今回、記事が長くなっちゃいましたね。最後は天空橋駅の改札口。

持ち主不明に見えるカラフルな荷物の持ち主の皆さんは、ただいま横の自動販売機で切符を購入中です(笑)。

京急羽田空港線コンプリートまであと少し。

最後まで見ていただいてありがとうございました。

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