京都 新緑の南禅寺

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京都・南禅寺は紅葉の名所です。秋の風情は格別ですが、この季節の”青もみじ”の清々しさもまた一興です。

振り仰げば、どこからでも柔らかな新緑の光が目に飛び込んできます。強い陽射しの無い曇り空が幸いして、僅かな光の濃淡で変化する、柔らかい青もみじの表情を捉えることができます。

南禅寺といえば、歌舞伎「楼門五三桐」の中で石川五右衛門が満開の桜を眺めて三門の上から語る「絶景かな」で有名です。この日も三門には大勢の人が上がって賑わっていましたが、桜が終わって新緑の絶景はいかがでしょう?

緑が鮮やかなのは樹上だけではないですね。この季節は地表の苔も若々しい色合いで愉しむことができます。

上見たり、下見たりしながら歩いていると、路辺に小さなたんぽぽ発見。緑色に囲まれている風景の中で、黄色い花と(何の装置かわかりませんが)バルブの青色のとりあわせを新鮮に感じました。

南禅寺には、寺院の宗教施設ではありませんが、明治年間に造られた土木施設「水路閣」と呼ばれる一角があります。前回紹介した琵琶湖疎水の水門から出て、水力発電所が取水した残りの水を、そのまま市中まで運ぶ水路橋です。発電所も水路橋も共にバリバリ現役。

名刹南禅寺の境内を通るということで、相当に気を配って設計・造営されたようで重厚な煉瓦造りの水路閣は、寺院の威厳を損なわない、見事に荘厳な風景を創り出しています。
この季節は新緑とのコントラストがいっそう鮮やか。

逆アングルで。今度はボカさないでパンフォーカス。

水路閣は足下まで立ち入って、眺めて触って撮って楽しめる場所で、非常にフォトジェニックなのですが、それだけにいつ来ても見物/撮影客で賑わっていて、余分な人影がフレームに入ってしまいやすいのが難点です。

下の写真はどこにもピントが合ってない残念な写真です。しかも超有名な「誰もが撮る」撮影アングルで二重にお恥ずかしい代物です。

しかし、座り込んで互いに撮りっこして楽しんでいる女性たちが、偶然いい感じにボケて写りこんでくれたので、”遠い記憶の中の水路閣”とか適当なタイトルを付ければ、イメージ写真としてギリ使える程度になったかな、と(苦笑)。

広大な南禅寺の境内、立体感溢れる青もみじの風景が広がっていますが、

そろそろ次の目的地へ向かいましょう。

南禅寺を後に、徒歩で数分北上します。途中で見かけた竹垣に何かを感じて一枚。

これで向こうから歩いてくる、落ち着いた感じの和服の人影かなんかあれば、最高のロケーションだと思うんですが、この時は残念ながら無人。

というわけで、次回は次の目的地、永観堂(禅林寺)散歩をお届けします。

今回の写真は全てPENTAX KPとHD DA 16-85mmで撮ったものです。
最後まで見ていただいて、ありがとうございました。

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