PENTAX 里び風の自作プロファイル

少し前に PENTAXのカスタムイメージ「里び(SATOBI)」を試して結構気に入ったという記事を載せました。

そこで、RAW撮り屋のわたしとしては、「撮って出し」ではなくRAW現像でこれを再現できないかと思ったわけです。ろくに知識も無いくせに、無謀にもART(RAW現像ツールRawTherapeeのインターフェース改良版)で「里び」風プロファイルを自作してみたというのが今回のお話です。

結論から言うと、完全に自己満足ですがけっこういい線までいけたんじゃないかと。
自作「なんちゃって里び」で現像した画像がこちらです。

一方、先日試し撮りしてきた時の、撮って出しの本家「里び」と比較してみると、こんな感じです。


永世ビギナー写真愛好家の一号試作としては、なかなか良い感じで似せられたんじゃないかと思うのですが、いかがでしょう。

同じく、自作「なんちゃって里び」。

撮って出しの本家との比較です。露出補正の加減がうまくいってないですが雰囲気はかなり接近させられてるかな(欲目)。

とはいっても所詮は素人仕事なので、題材によってはギャップがあからさまにわかってしまうこともあります。「なんちゃって里び」で現像した城址公園の堀と石垣の写真。

これを本家と比較。


石垣の肌の色や明るさなどで顕著ですが、中間階調の上げ下げや微妙な色味はまだまだ完成度が低いです。てへ。

なお、いずれも自作の「なんちゃって里び」プロファイルを当てた後、露出補正だけはさらに手動で本家のJPGに近似するように調整しています(勉強不足で原因がわかりませんが、露出を決めて「撮って出し」したものと比べてなぜかRAW現像したものはデフォルトでは暗い仕上がりになることが多く、しかもその程度が一定しません)。

プロファイルを作成するにあたっては、これを参考にしました。

PENTAXが製品に添付して配布しているDigital Camera Utility5 の最新バージョン。ご覧のようにカスタムイメージ「里び」が実装されています。

細かい設定情報はもちろんわかりません。そもそも全く異なるアプリですし、DCU5自体がうまくカスタムイメージを再現できているかといえば(以下自主規制)。しかし、彩度を落として、RGBのGとRを弱くして、コントラストを上げて・・・なんていう設定の基本方針はこの画面を見るだけで凡そ見当がつく(K-3IIIの液晶ディスプレイ上で見られる情報と変わりは無いわけですが、PC上で見られるのは何かと便利)わけで。このためだけに(笑)DCU5をPCに再インストールしました。

この頼りない情報をもとに、以下の手順で現像・編集しました。

1 RAWデータに手を加えないでデモザイクしたニュートラル状態で編集開始
2 ホワイトバランス:色温度5572 色偏差0.931(カメラの”晴天”設定通り)
3 トーンカーブ:シャドーを落とし、ハイライトを持ち上げる。少し触っただけで強烈にコントラストが変わるので、目分量で加減
4 彩度イコライザ:全体の彩度を目分量で下げる。ハイライト側の下げ幅をより大きくした方がベターみたい
5 チャンネルミキサー:①色相調整(ヤマ勘で、原色補正でRGBをそれぞれマイナス補正すなわち青をシアンに寄せる方向に色相環を回してみる)
6 チャンネルミキサー:②彩度補正(すでに4で彩度は下げているが、さらにRとGの彩度を下げる)
7 露出補正+0.5

以上終わり。あとはエクスポートGo! です。意外にいじるところは少ない。
というかこの程度の調整でないと、わたしの手に余る(笑)。トーンカーブの上げ下げとチャンネルミキサーの補正幅を工夫して追い込めば、さらに「里び」に寄せられるかもしれません。先は長そうですが。

これで味を占めたので、Adobeさんで提供してくれていない他のPENTAXのカスタムイメージ(「銀残し」や「ほのか」など)に似せたプロファイルの自作にも、そのうち挑戦してみようかな、と野望を抱くわたしであります。それこそ、先は長そうですが(笑)。

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