RAW→JPG 現像の画質 再考(1)

旧サイトから記事を転載したため内容齟齬やリンク切れなどの不備が生じていることがあります。
***
AWで撮った写真をLightroomでデジタル現像してJPGにする時に、画質の設定はデフォルトの80%でいいのか、という話を2週間前のブログ記事に書きました。

80%画質で書き出したJPGファイルは、カメラのJPG撮って出しのJPGファイルと比べてサイズが随分小さいので、画質的を犠牲にしすぎている疑いがある。せめて85%くらいに上げてみようか、というのがその趣旨でした。この記事が大反響を呼んだので(ホントです。コメントを1件いただきました。ありがとうございます。私にとっては大反響です)
年の瀬にあたって改めてじっくり考えてみました。(これはウソ。12月中旬の猛烈に忙しい最中に、現実逃避してこの記事を書いてる)

ちょっと試してみようと、愛機PENTAX K-70で最近撮った写真20点を適当に選び、

・RAWファイル(DNG形式)
・K-70撮って出しのJPGファイル
・Lightroomで85%画質で現像したJPGファイル
・Lightroomデフォルト設定の80%画質で現像したJPGファイル

のファイルサイズを比較してみた一覧表がこちらになります。

表の一番下段が20点の平均ファイルサイズです。平均値では

元のRAWファイル=31.4B
K-70撮って出しのJPG=13.1MB(縮小率41.9%)
LR85%画質JPG=10.1MB(同32.1%)
LR80%画質JPG=6.8MB(同21.7%)

ということになります。 ファイルサイズの縮小率を単純に比較する限りでは、LR80%は言うに及ばず、85%でも「撮って出し」と比べると、9.9ポイントも縮小率が高くなっていることがわかります。その分、現像の過程で、画質のうちの何かをより犠牲にしている可能性があります。

もちろん、K70撮って出しとLRではソフトウェアの現像アルゴリズム自体が違うはずで、ファイルサイズの大小を「画質」と結びつけて語るのは見当違いな面はあるでしょう。

でも、気になるじゃないですか。

たとえば、平均では両者の差は9.9ポイントですが、写真ごとにかなりばらつきがあって、表中の青塗りの写真は「撮って出し」とLR85%の間の差が小さい”ベスト3”、黄色塗りの写真は、逆に差が大きい”ワースト3”です。

#これだけばらつきがある、ということが、それぞれのソフトウェアが  やっている仕事の中身(アルゴリズム)が同じではない、ということの状況証拠でもありますね。

少なくとも”ワースト”の写真においては、LRは「撮って出し」よりも明らかに多くのRAWデータ情報を「捨てて」いる、と言ってしまって良いのではないでしょうか。そのあたり、技術的に上手に語れる方、いかがなものでしょう?

・・・とはいえ、画質を犠牲にしている、とか、情報を捨てている、とか言っても、写真なんだから具体的に目で見て違いがある! というところまでいかないと、わかったようなわからんような話で終わってしまいます。 こんな、写真のことも画像ファイルのことも何にもわからない情弱中高年が書いてていい記事なのかどうか、ドキドキですが・・・よし、実際の絵を見てみようじゃないですか、というのを次回に。

こんな記事で年越しとは(苦笑)。みなさま、良いお年を。

タイトルとURLをコピーしました