Luminar4 使ってみた

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RAWで撮って、その中からいくつか自己満足できる写真を選んで、Lightroomで階調やトリミングの調整をしてRAWデータをjpgに書き出す(現像する)というのが、私の写真撮影ルーティンです。Adobe Lightroom(以下LR)は写真の出来を決める生命線ともいえるアプリで、サブスクリプション契約で毎月定額のお布施を納めるのは、RAW撮り屋のAdobe信者としては当然のお勤めです。

そう思っていました。

しかし、この「フォトプラン」サブスクリプション契約はLR+PhotoshopというAdobe教の2大看板アプリの使用権ということなので、Photoshopの方を使わない私としては、何だかなというAdobe信者にあるまじき気持ちも、実は少しあったのです。毎月980円、毎年11,760円、10年で117,600円ですから、フトコロ寂しい私にとっては信心もギリギリのたたかい。

そこで、LRの代わりにそこそこ使えるRAW現像アプリとして小耳にはさんだ、Luminar4 を試してみることにしました。
今年の年末にメジャーバージョンアップ、というか新アプリLuminar AIのリリースを控えていて、発売元のSkylumさんでは現行Luminar4の扱いは極めてぞんざい(上のリンク踏んでも、Luminar4ではなく発売予定のLumanr AIのページに飛ばされる)になってましたが、その分プロモーションで安く(買い切りで7800円)手に入ったし、30日試用して返金もできるというので、少し試してみる分にはまあいいかと。

インストールして起動し、適当な写真フォルダーを開くと、こんなインターフェースです。どことなくLRっぽい(笑)。

左右スライダーで調整する感じとか、ほんとLRそのもの。

ホワイトバランス、階調補正、レンズ歪み補正、色被り補正、フリンジ除去、かすみの除去、あとトリミングや水平調整など、私がふだんLRでやっていることはたいていできるぞ、と。それぞれ「効き」がイマイチだったり、レンズごとに最適化という感じでなくて多少「なんちゃって」感はありますが。

あと、上のサムネイルでは小さくて見にくいかもしれませんが、PENTAX K-1 II のプロファイルが読み込まれています。任意のDCPファイルを読み込んで使用できるので、私はAdobeさんが用意してくれたDCPファイルのうち、PENTAX KPの特性に一番近いだろうと推定しているK-1IIのプロファイルを使ってみることにしました(LRを使う時にはKP用のプロファイルに偽装して読み込ませていますが、このアプリでは他社カメラのプロファイルを含めてなんでも読み込み放題)。

文字で説明しきれないので、現物の写真を見ていただきましょう。

これが、RAWデータを読み込んだまま何もせず、素でJPG出力した写真。

次にLuminar4で K-1IIのLandscapeプロファイルをあて、暗部を持ち上げたり空をくっきりさせたり、私ができそうな調整をひと通りやってみた写真。だいぶ印象が変わって、少し見栄えするようになりました。色味が派手で少し「やりすぎ」かな、と思ったり。

最後に、先月同じRAWデータからLRで仕上げた写真。
比較対照するために条件を一緒にしたりしていないので比べても仕方ないのですが、敢えて比べてみると、今回のLuminar4での仕上げとは、シャドー部の持ち上げ方、空のコントラスト、色味の強調の程度などはっきりわかる違いがありますね。

発売元のSkylumさんが強調しているこのアプリの「売り」は”なんちゃってLRであること”ではなくて「AIによる補正機能」なのですが、そっちはまだよくわかりません。スライダーをビューっと引っ張ると絵がグイーンと変わるのは確かに凄いのだけど、どう変わるのかの法則や仕組みがわからなくて、戸惑っています。慣れて使いこなせると良いのですが。

Luminar4を初めて使ってみた感想。
・機能的には特に文句はない
・LRとは違う絵になるが、どういう傾向の絵になるか慣れればたぶん問題ない

ただし、ここまで触れませんでしたが、このアプリには明確な弱点があります。
・操作感が重たい。
・読み込み、編集ひとつひとつの操作のレスポンスが遅い。体感でLR比120〜150%。
・特にjpgファイルの書き出しは本格的に遅い
ちなみに私の作業環境は3年前に買ったノートPCで、CPUはi5、RAMは8GB、システムドライブはSSDという代物です。どうもメモリー不足が最も影響してるらしい。

この弱点を我慢できるか、耐えられるか、しばらくLRと併用して(試用期間30日)使ってみましょう。ダメで諦めて返金ということになっても、その時はその時。

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