なんとなく先送りしているうちに、上野の東京都美術館(都美)でやってるミロ展の会期末が近づいてきてしまったので、あわてて行ってきました。

そういえば、つい最近も都美に来なかったっけ? ちょくちょく通って、すっかりアート通なオレ?
と一瞬思ったので、日記代わりにもなっているこのブログでちょっと調べてみたら、直近で都美に来たのは昨秋の田中一村展、その前は昨夏のマティス展でした。せいぜい半年に1回くらいじゃ「ちょくちょく」とはとても言えないか。アート通は勘違いでした、すみません。
というわけで8か月ぶりの都美です。まだ6月なのに真夏のような暑さでした。
アート通には程遠いとはいうものの、趣味で写真を撮るようになってから間違いなく絵画芸術への関心は(当社比で)高くはなりました。対象物の観察の仕方、構図の考え方、光の感じ方など、写真を見るのと同じくらい絵からも良い刺激をもらうことができるように思います。
数年前には、こんな殊勝なことを書いてました。

しかし、しかしです。
ミロは難しかった。
ああいう作風ですから簡単には「わからない」だろうと覚悟はして観るわけですが、わからないだけでなく、楽しいとか怖いとか気持ち悪いとか、せめてつまらないとか、そういう印象や感想すら心に浮かんでこない展示作品が少なからずあって、当惑しました。。
「わからない」の極北ともいうべき抽象画、例えばモンドリアンやロスコの絵を前にした時ですら、わからんなりに感じるところがあって、「心が鎮まる」「体が重く感じる」とか当てずっぽうでも幼稚でも何か自分なりの言葉にできたのです。しかしなぜかミロ展は少し勝手が違いました。
わたくしごときがスペインの至宝をdisる意図は百億%ありません。ただただ自分の感性の鈍さを嘆いているのです。
ともあれ、撮影が許可されたフロアで「行ってきました」写真を1枚。
LUMIX GF10にLeica DG SUMMILUX 15mmは「猫に小判」で、せっかくの良いレンズの能力が活かせないかな、と危惧していましたが、案ずるより産むがなんとかで、立体感のある良い絵が撮れました。屋内撮りなどで明るい広角が欲しくなる時には積極的に使っていくことにしましょう。
ミロ展。当惑した一方で、シンプルに「美しい」と感じたいくつかの作品には強烈に心惹かれて、テンションの上下動が激しい数時間でした。