AdobeRGBを試した話

わたしが撮った写真をRAW現像したりブログ記事にしたり、ときどきプリントしたりして細々と遊んでいる作業環境はこんな感じです。

<ハードウェア>
・カメラ:LUMIX S5/G9proII, PENTAX K-3III他
・PC:ASUS TAF A14 他
・外付けモニタ:BENQ SW240
・プリンター:EPSON 873T

<ソフトウェア>
・RAW現像ツール:PhotoLab8
・ブログ制作:WordPress
・Webブラウザ:Chrome

これらで写真データを扱うときのカラープロファイルは、作成した写真データをWEB(ブログ)に掲載することを念頭に、観る人の環境を選ばない(互換性の高い)sRGBとする設定で長らく使ってきました。

そして今回はちょっと考え直そう、と。より広い範囲の色が扱える AdobeRGB 設定で使う手はないのかというお話。例によって自分のための覚書。

色空間におけるsRGBとAdobe RGBの違いについて
sRGBとAdobe RGBってどっちを選んだらいいの?そもそもRGBって何?というご質問をよく頂きます。ポス

ある時ふと思い当たったのです。今使っている外付けモニタ、プリンターはAdobeRGBの色域をほぼ表現できるグレードのものだから、写真を鑑賞したりプリントしたりして楽しむのにこれを使わないのは「もったいなくね?」と。

※プリンターは、使う用紙によって再現できる色域が相当に変わります。にわか勉強したところ、エプソンの写真印刷用高級紙”CRISPIA”などを使うと相当に広い範囲いけるらしいです。

冷静に考えてみると、仕上がりがsRGBだろうがAdobeRGBだろうが、撮影した光の情報が全て含まれているRAWデータをもとに写真を作成するRAW現像工程のほとんどは変わりありません。変わるのは、工程の最後にJPGを出力する時に、カラープロファイルをどっちに指定するかというところだけ。

なんだ、それほど難しいことではなさそうです。出力する時にカラープロファイルを選んで、ファイル名でどっちのプロファイルが指定されているか識別できるようにしてやれば、取り扱いにも困らないでしょう。

ブログやSNSにアップする/知人とデータを共有するなどの時には、鑑賞環境を問わないsRGB設定の方が良いのは間違いないので、デフォルトの作業環境はこれまで通りsRGBとするのが合理的です。その上で、時々「これは」という写真だけAdobeRGB環境で取り扱えるようにしたい。具体的にどうしようか・・・

モニターの設定を都度切り替えるのは面倒なので、とりあえず2つのモニターを

1)ノートPCモニター:sRGB環境。普段使いの写真に使用
2)外付けモニター:AdobeRGB環境。広い色域にこだわりたい写真に使用

としてしまうことにしました。2つのモニター間で作業内容が入れ違いになることはある(そうすると写真が現像されたときの意図とは少し違う色味なってしまう)としても、最終的な色の確認をどっちでやるかをこう決めておけばよいかと。

ここまで一応こだわったのだから、これまで以上に両モニターのカラー較正(キャリブレーション)はこまめにやらんといかんなあ。

というわけで、昔撮った何点かの写真をAdobeRGB設定で出力し直して、外付けモニターで眺めて悦に入るわたし。

これでめでたしめでたし、かと思いきや、まだふたつ課題が残っています。

まず、こうしてブログ記事に「これがAdobeRGBじゃあ」と写真を載せても、観る人のブラウザー上でsRGBに置き換えられてしまうから意味がない(爆

次に、自分でAdobeRGB環境で鑑賞してみた感想として、わたしのガサツな観察眼ではsRGBとの違いはほとんどわからん(巨爆

というわけで永世ビギナー写真愛好家の進む道は、果てしなく遠いです。

—追記—
EPSON 873Tで印刷する場合の設定メモ

(1)用紙
EPSON純正”CRISPIA”でなくてもよいが「EPSON写真用紙」互換の光沢紙を推奨

(2)プリンタードライバーの色補正設定
a)AdobeRGB設定で出力した写真データの場合
応用設定
>色補正「ユーザー設定」選択
>ユーザー色補正「手動補正」 色補正方法「AdobeRGB」ガンマ「2.2」

b)sRGB設定で出力した写真データの場合
応用設定
>色補正「ユーザー設定」選択
>ユーザー色補正「手動補正」 色補正方法「EPSON基準色」ガンマ「2.2」

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