実践の露出

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写真のお勉強です。

ナショナルジオグラフィックの「プロの撮り方」シリーズの中から
「実践の露出」

同じ著者の「露出を極める」が本編で、本書はその続編ということです。
本編は技術を系統的に解説しようとする総合解説書のようですが、続編は「こういう時はこうしろ」というより実践的というか即物的なコツが列挙されていて、露出で迷うことが多い私には、こちらの方が今はしっくり来て読みやすいです。

「しっかりパンフォーカスで撮りたい時は(著者いわく『物語を取る』時は)F22まで絞ることを躊躇うな」とか
「マジックアワーの露出に迷ったら、空で測光すれば間違う確率が減る」とか
「被写体がすべて(無限遠で)等距離なら『被写界深度を気にかけない』で
解像度が最高になる絞りで。通常はF8かF11だ」とか
「夜明け前の都市景観(遠景)に限れば、ISO200でF8・2秒、F16・4秒、F22・8秒のどれかで取ればOK」とか
「ハイコントラストの白または黒を撮る時には、グレーカードが無ければ青空か手のひらで代用してみろ」とか
「満月を入れた景色を撮りたいなら、満月の前の日を狙え。東の空とその下の景色の露出が同じになるので、東の空で測光すればOK。ただしSSが8秒以上になると月が動体ブレするので注意」とか

とにかく断定的に言い切ってくれて、しかもお手本になる見事としか言いようのない写真が添えられているので、安心してついていきたくなる。

ただし、著者の教えを守って撮ろうとすると、しばしば1/2秒以上、時には8秒くらいの遅いシャッター速度になるのは当たり前で、つまり良い写真を撮るには、三脚は必須だよキミ、ということになります。街歩きフォトを主体に撮っていて、三脚をなんとなく敬遠してきた私としては痛いところを衝かれてます。

さて、本の前半はこのようにメモしまくりでしたが、後半に入ってテーマが「補助光」つまりレフ板や外付けフラッシュの活用方法の解説に移ったところで、

ハイ、全く付いていけなくなり、落ちこぼれました。

私はポートレートを撮らないので背景と人物の明暗差、みたいなのに関心が薄い上に、レフ板もストロボも持ってないので(爆)実感わかないし。

そのほか、いくつかの(へー、ほー、としか言いようの無い)応用テクニックの解説もあり、とにかく(ついていけないところも含めて)私のレベルにはやや贅沢な、読みごたえのある一冊でした。

わかっちゃいたけど、奥が深いなあ。

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