三十景 亀戸梅屋舗

歌川広重 名所江戸百景の三十景は亀戸梅屋舗。元の絵はこちらです。

浮世絵は版画なので、刷によってはもう少し明るい色味のものもあるようです。この絵はゴッホが衝撃を受けて油絵で模写したことで知られています。アムステルダムのファン・ゴッホ美術館には、ゴッホの作品と共にこの版画が所蔵されているそうです。

ともかく、この写真は梅の咲いている季節でないと台無しだろうということで、少し前のことになりますが2月中旬に亀戸天神まで出掛けて撮ってきましたが、これが難しかった!

はい、お叱りはごもっともです。いやもう、すんません。雰囲気が多少は似ていなくもない、というくらいでお目こぼしいただきたく。

他の木にはない梅の姿の独特な美しさは、中国宋代の詩人 林逋に「疎影横斜 水清浅」と見事に描写されましたが、亀戸天神の境内にあるたくさんの梅はまさに横斜しまくっていて、これだけあれば広重の絵の通りの枝ぶりが見つけられるだろうと思っていたら、甘かった。

そもそも、梅がまだ咲き揃っていないタイミングで来てしまったので花が撮れる木が限られ、形がなんとか合格でも背景がよろしくないとか、左右が逆だから向こう側から撮りたいが立ち入れないとか、とにかく難しかったです。「ちょっと雰囲気あるかも」くらいでめいっぱい妥協して何点も撮り歩いて、それで一番マシな1点がこれでした。

そもそも、亀戸天神では本当はダメなのです。広重の梅屋敷は天神様から徒歩数分の場所だったようですが、後世に焼失してしまい今では見る影もありません。現地付近、江東区の住宅密集地帯に残るこの小さな社がその名残りをわずかに留めるばかりです。

どなたが差配されているのか存じませんが、ちゃんと梅の木(随分背が高いけど、これ梅ですよね?)が植えられているところが「わかっていらっしゃる」感じで結構かと。

ということで名所江戸百景的には苦しいロケでしたが、実はわたし亀戸天神は初めてで、せっかく梅の季節に来たのだから1枚だけサムネイル用に撮っておきした。

錦糸町駅、亀戸駅のどちらから歩いても15分くらい。周りには老舗のお菓子屋さんや食べ物屋さんも多く、純粋に下町散歩として楽しい亀戸でした。藤の花でも有名な境内らしいので是非とも再訪したいものです。

タイトルとURLをコピーしました