歌川広重の名所江戸百景 二景霞かせき はこちらの作品です。
昔は海岸線の位置が今よりもずっと手前だったというのは頭では理解できますが、それでも霞が関から海が見えるというのは簡単には受け入れがたい景色です。
広重の時代にはこのあたりは武家の御屋敷が立ち並んでいたようです。現在の千代田区霞が関 財務省上交差点から南東方向を望む位置と思われ、行って撮ってきた写真がこちら。
さすがに海は見えません。街の様子ももちろんすっかり変わっていますが、意外にも坂の上から見下ろす往時の視野というか画角というか、雰囲気が今も変わっていないことにちょっと驚きました。景色は変わっても地形は変わらないということでしょうか。
ちなみに、信号脇の交差点名標識には財務省上と表示されていますが、標識のうしろに見えている建物は外務省で、正面で高い塔屋が目立っているのは中央省庁ではなく東京電力の本店ビルです。ご参考まで。
地下鉄の国会議事堂前駅から現地に向かったのですが、このあたりは道幅が広い上に道路を横断できる箇所が少なく、加えてすべての要所に警備の人の目が光っていて撮り歩くのに結構ストレスがかかりました。単に地図を見るのが下手で歩く要領が悪いだけかもしれません。
霞が関に行ってきたぞ、の証として横構図のサムネイル用にこんな写真を撮っておきました。
というわけで、今昔名所江戸百景 二景の巻でした。