名所江戸百景 撮り歩きの友

軽い思いつきから、歌川広重名所江戸百景の今昔写真を撮り歩きはじめたばかりのわたしですが、なにせ相手は江戸時代ですから大変です。

いつも紹介しているわたしの虎の子の種本はこちらです。百景を網羅してくれていて、全作品について、どこそこで何を描いたものかという解説情報が得られるたいへんありがたい書籍です。

しかしこの情報から、果たして現代の東京ではどの場所にあたるのか、絵師の視野はどの方角に向けられているのか、特定するのは容易ではありません。これまで数か所の撮影では日本橋とか霞ヶ関とか日比谷とかかろうじてある程度土地勘のはたらく場所だったので切り抜けてきましたが、今後が思いやられます。

そんなわたしに、知人から非常に頼りになる情報がもたらされました。
まずはこちら。もう1冊の神書籍です。「古地図で巡る広重の名所江戸百景」

なんと、百景それぞれについて、どこに立ってどちらを眺めた絵なのかを古地図上に示してくれています。たとえば↓の「三景 山下町日比谷さくら田」だと、右上に”ここから眺めてるよ”という人影が見えますね。
これだけでわたしの撮影ロケハンは劇的にやりやすくなります。

これに加えて、こんなスマホアプリ「大江戸今昔めぐり」も手に入れてしまいました。持つべきものは物知りの友達ですね。
このアプリ、スマホやタブレット上で、江戸時代の地図と現在の地図をオーバーレイ表示して見せてくれます。”古地図のここに行きたい”という時に現代の地図ですぐに場所を特定できるという優れモノで、両時代の地図を重ねて透過表示することもできるなど、まるでわたしのために作ってくれたのかと思うくらい気が利いています。↓の例だと「日比谷公園の心字池は埋められた濠の名残なんだ」ということもわかったりします。

この神書籍と神アプリがあれば、とりあえず名所江戸百景のロケーション探索にはあまり困らなくなりそうです。少なからず前途が拓けたと言えるのではないでしょうか。

とはいえ、現実にそこで撮れるかということと、もっと大事なのは少しは面白いor良さげな写真が撮れるかということについては、何の保証もありません。それはまた別のお話、おあとがよろしいようで。

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