歌川広重「名所江戸百景」の四十六景は 昌平橋聖堂神田川、元の絵はこちらです。
出ました、広重画伯の「雨」です。百景の夏の部にはこうした画伯の技法が冴えわたる雨の景色が頻出します。わたしにとっては雨天の風景写真はなかなか難関で四十六景も悩みどころですが・・・今回は割り切って安きに流れて「雨ナシ」で撮っちゃいます、ごめんなさい。
元の絵は画伯お得意の俯瞰視点での遠景ですが、残念ながら現代の昌平橋の周りで俯瞰で撮れる場所を見つけることができませんでした。今回いろいろと妥協が多いですがとりあえず橋の上から湯島聖堂方向を向いて撮りました。
ありゃ、本来主題となるべき湯島聖堂の特徴ある築地塀が、神田川沿いに並んだ建物に邪魔されて全く見えませんね、これは参りました。
これが見えてほしかった。
今回はちょっとだけ諦め悪く粘ってみました。昌平橋に立つわたしの頭の上を横切っているJR総武線の鉄橋から見下ろせば、俯瞰の視点でかつ湯島聖堂方面まで見通せるかな?
どうなったかというと・・・
神田川は画角から外れてしまって外堀通り上空からになりましたが、鉄橋のトラス越しになんとか築地塀を捉えることができました。この時はSIGMA 90mm DG DN F2.8を使いましたが、もう少し望遠寄りのレンズの持ち合わせがあれば使ってもう少し引き寄せたいところでした。
というか昌平橋の後ろ側から見て、聖堂の壁は元の絵みたいには大きく見えません(笑)。昔と今で昌平橋または湯島聖堂の位置が動いているか、でなければ広重画伯が強烈にデフォルメして描いたかですね。
主題と関係ありませんが、付近でスナップした写真で賑やかし。昌平橋わきの煉瓦造りの高架を駆け抜けていく中央線の快速電車です。
ちょうどこのあと沿線火事の影響でしばらく運転止まってたそうで、撮れたのはけっこう運が良かった。悔やまれるのはシャッター速度が電車のLED字幕にうまく合わせられてません、またやっちまったぜ。
以上、LUMIX S5とLUMIX S 20-60mm, SIGMA 90mm DG DNで行く百景散歩でした。