LUMIX G99とパナライカで撮り歩いた京都写真散歩のつづきです。
今回の散歩先は、京都に遊びに行くとなぜかここに立ち寄ることが多い、北野天満宮と妙心寺です。この数年で何度も撮りに来ているので、今回はなんとか「説明写真ぽくない撮り方」をしようと無い知恵を絞ってみました。
まずは北野天満宮。本殿をまともに撮らず背景にボカして、冬枯れた梅の木を前景にもってきてまずワンショット。
なんだかよくわからない写真ですが、この冬枯れがあの「飛梅」だとわかった上で観ると、なかなか味わいが感じられるでしょうという頭でっかちな1枚。
いつもは吸い寄せられるように軒先に下がったランタンを撮っているのですが、今回はぐっと我慢して、苔むした石灯篭の脇役にまわってもらいました。
例によって植物に疎いわたしですが、赤い実は南天であってますか? 背景の小さな社を少しボカしすぎたかなと反省しつつ。
「場所や状況を説明しない写真」はなかなか難しいなあと今更実感しつつ、天満宮を後にして妙心寺に向かいました。
臨済宗大本山・妙心寺は広大な寺院です。法堂にある狩野探幽の雲龍図が有名ですが今回はそちらではなく、山内に並ぶ40以上の塔頭のうちのひとつ、退蔵院の庭を観るのが目的です。
枯山水・元信の庭。窓から額縁構図で撮るのが良いのではと思ったのですが・・・
思うような画角にならず、この庭のしみじみとした良さがあまり写し撮れませんでした。うーん。
池の端からの丹精込められた庭の眺めは、花の色が映える季節でなくとも十分に綺麗です。ただ、どう撮っても絵葉書的になってしまうのが今回はやや不本意。
枯山水・陰の庭。夕方の斜光が入って敷砂が輝くと、「陰」の庭らしい砂の黒さは少し損なわれますが、斜光の作る砂紋の影が別の美しさを生むように思います。
石庭の全景を観ずに一番気に入ったアングルで切り取るというイケナイ撮り方をしてはいるのですが、それでもやっぱり「説明的な写真」になっっちゃてるかなあ?
最後は、冬でも元気な松の木と松笠を主題に、山内の大伽藍をボカして背景にしてみました。
今回の写真の中ではこれが一番自己満足度の高い1枚です。どこが、というと言葉でうまく説明できないのですが。
ということで、京都写真散歩の顛末、次回にもう少しだけ続きます。