ミラーレス併用で揺らぐ親指AF信仰

デジタル一眼で写真を撮るようになって8年、キャリアは浅いですが一貫してPENTAX一眼レフ使いで、撮り始めた頃に中井精也先生の入門書で覚えた親指AFを信奉して使ってきました。

一眼レフ操作歴のある人は良くご承知でしょうが、たいていのカメラでは初期状態でシャッターボタンに「半押し=AF」「全押し=レリーズ」という2つの機能が割り当てられています。親指AFとは、前者をシャッターボタンから切り離して右親指のところにある別のボタンに割り当てる使い方です。

詳しい解説はたとえばこちらのサイト。

親指AFでピント合わせが超ラクになる!一眼レフ設定とシーン別の使い方を解説
今回はピント合わせ、AF(オートフォーカス)の解説です。カメラを買った状態では、シャッターボタンを軽く押すと「ピピッ」と音が鳴ってピントが合いますね。このピントを合わせる動作を親指で操作するボタンに変更するのが親指AFです。親指AF(おやゆびえーえふ)は大勢のプロカメ......

わたしが撮る題材は様々ですが、PENTAX使いらしく(笑)動きものを追うことは少なく、せいぜい年に何回か鉄道風景写真を撮りに出かける時くらいです。列車撮りの時はAF-Cで動態を追うことは稀で、あらかじめ特定の場所にピントをあわせて列車がやって来るのを待つ「置きピン」で撮ります。ピント位置が動かないので、狙い通りにドンピシャ合焦する確率を高めるためには、連射してその中から”当たり”写真1点を選ぶ撮り方になります。

中井先生の教えを守っているので鉄道風景では主題を4分割線と対角線の交点に置く「レイルマン構図」か、あるいはもっと外側の隅に置くかして撮りたくなることが結構多いわたし。そうすると一眼レフ機PENTAX K-3IIIではAF測距点の範囲外でピントを合わせる必要に迫られるので、ごく自然に置きピンが解決手段になります。親指AFと置きピンはまことに相性が良いので、何の疑問もなくそうしてきました。

先月下旬の写真の再掲ですが、こんな構図ですね。

ところが、

PENTAX機を継続して使いつつ、手元にLUMIX S5, G99, GF10とPanasonic製のミラーレス一眼機材が揃って、これらを使う頻度がだんだん増えてきました。この子たちはフレーム内のどこでも自由にAF測距できるので、置きピンする必要がありません。それどころかAF-Cで動態にピントを「合わせ続ける」撮り方ができるので、理屈上は連射でたくさんの”当たり”写真を撮り続けることもできます。

※わたしの所有するLUMIX機のAF-C精度は経験的には「そこそこ」レベルにとどまるので過信はできませんが、PENTAX機に比べれば(以下自粛)

そもそも親指AFの利点とは何なのかと改めて考えると、要はフォーカスロックが自在(実は置きピンもそのひとつのパターン)ということだと理解しています。いったん合わせたピント位置を維持したまま何枚か撮りたい時に、シャッター半押しのフォーカスロックを続けるのはちょっとした慣れと集中力が要りますが、親指AFなら親指をボタンから離せば即フォーカスロックされる(AFは動作しない)ので、あとはピント合わせのことは忘れて構図の微修正とタイミングに集中して撮り続けらる。

しかしこれも、どこでも好きな位置にピントが合わせられるミラーレス機では無用の心配で、モニター液晶に指でタッチするか、例のグリグリ(あれなんて言うボタンなんだろう?)を使うかして、最初から測距点を置きたい場所に置ける。

つまり、ミラーレス機では親指AFを使うことのアドバンテージは特に無い、ということなのです。

さらにもう一歩突っ込むと、AF-Cで動態を連射するならむしろシャッター半押しAFの方が優位という局面も考えられます。親指AFでは右親指と人差し指(シャッター)をともに押し込み続ける必要があり、右手の残り3本の指は握りが中途半端になりがち。わずかとはいえ異なる2方向から力がかかるのでカメラが意図せず動いてブレ写真の原因になりやすい(恥ずかしながらわたしは時々やらかします)。

一方、シャッター半押しAFなら動くのは人差し指だけで、しっかり握り込むにせよ柔らかく添えるにせよ、右手が邪魔することはあまり考えなくて良さそう。

・・・というわけで、わたしの親指AFへの篤い信仰は少し揺らいでいます。

PENTAX K-3IIIを使う時には依然として親指AFの方が優位だと思うし、単純に慣れの問題も大きいので簡単にはシャッター半押しAFに転べません。機材によって操作を使い分けるのも面倒なので、結論としてはミラーレス機もこのまま親指AFで使い続ける可能性が高いです。
しかしなんかモヤモヤしてきた最近のわたしです。うーむ。

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