自分はハイコントラストなシーンを撮るのがわりと好きだな、ということを最近ようやく自覚しました。好きと同時に難しくもあってですね、どうしてもハイライトを飛ばたり、黒つぶれを起こしたりしやすい。気を付けていてもたびたびやらかす。ダイナミックレンジの広いフルサイズのカメラだと、もう少しやりようがあるかなあ、とか思ったりするわけです。
その他、話が長くなるから略しますけど、ダイナミックレンジ問題以外にもいくつかフルサイズの魅力について思うところがあって、わたし史上初めて「フルサイズ」に興味が湧いてきました。
台所事情に全然余裕は無いんですがなんとか買い増しできないかなあ、と考え始めたわけです。
わたしがフルサイズカメラを使うとしたら、PENTAX使いとしては K-1IIが一番順当な候補機材ということになります。これまでの既存レンズ資産は基本的にAPSC特化ではあるのですが、FA limitedなどフルサイズで使えるものも少しはあるし。
お値段的にも、少し無理すればなんとかなるかも、という実勢価格になってきているので、バリバリ本命の検討対象です。
ただ、K-１IIは7年前発売のK-1のマイナーチェンジ版で、機能性能という点ではK-3III使いのわたしには新規導入のワクワク感が控えめだし、何より重くてデカいからなあ。PENTAXは愛すべきブランドだけど一眼レフの楽しみはK-3IIIでもう十分という気もしなくはない。
一方、今カメラ市場を賑わせているフルサイズのミラーレス機の中にも、必ずしも高嶺の花ではないリアリティある価格のものがぼちぼち出てきていて、これらも横目で気にはなるわけです。
![パナソニック｜Panasonic LUMIX S5II 標準ズームレンズキット ミラーレス一眼カメラ ブラック DC-S5M2K [ズームレンズ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/biccamera/cabinet/product/7577/00000010900158_a01.jpg?_ex=128x128)
ご承知の通り、いずれもフルサイズ一眼としてはリーズナブルな価格帯でエントリーユーザーから熱い視線を浴びているモデルです。2月に発売されたPanasonicのS5IIは注文殺到で予約分の供給だけでも5月にずれ込むかという人気、CanonのR8は4月発売予定ですがこれも既に供給遅れが予告されている注目の商品。
ただし両者とも従来機に比べれば少し安くなったとはいうものの、大衆価格で誰でも気軽に買えるというわけではありません。わたしは所詮先立つものがアレだからやっぱりK-1IIにいくかとそれなりに真剣に資金繰りを考え始めたところで、ふと価格.comさんから来ているリマインドメールに気が付きました。LUMIX S5標準レンズキットが20万円を切ったよと。S5IIでなく無印のS5ね。
ほう！
S5IIの発売で旧モデルとなったS5ですが、まだ現役機として併売されています。メーカー在庫がまだ結構あるということなのかな。当然値段はだんだん下がってきているわけですが、ここへきて一段と下げる小売業者さんが現れたわけか。
S5IIは価格だけでなく機能性能でも評判が良いようで、新製品レビューで「S5と比べてこう良くなった」と比較されることが多いです。引き立て役のS5は相対的に割を食っていますが、冷静に考えれば数か月前まではわたしには垂涎の的だったモデル。十分に安い価格で入手できるなら俄然輝いて見えてくる。
この記事を書いてる日現在、S5ボディと20-60ズームの組み合わせで、S5IIのレンズキットよりも(キャッシュバックキャンペーンを考慮した上でなお）10万円近く安くなっています。K-1IIボディのみの価格すら下回る実勢で、これはちょっと捨て置けない状況ではないか。
にわかに気持ちがHOTになって、しばしS5（新品）の価格実勢調査に没入。たしかに、先行してぐっと値段を下げた販売店がいくつか出てきている一方で、まだ追随していないお店も多くて、価格にかなりばらつきがあることを確認しました。
では中古市場の方はどうか。デジタルカメラの中古購入はリスクがあって難しいですが、2020年発売のモデルなので使用歴が浅くショット数が少ない出物があれば検討に値すると考えました。
案の定、中古も値下がり始まっています。新品同様に価格レンジがお店ごとにかなり違う。もともとPanasonic機の中古はCanonやSonyのように流通量が多いわけではないから価格の「相場」がわかりにくいのですが、この時は殊更にそう感じました。まるでオークションサイトを見る感じのばらつき感。
そうだオークションといえば、ヤフオクはどうなってる？
と思いついて堀りに行ったら、出るわ出るわ。旧モデルになった直後のS5の出物は、中古屋さんよりも先にまずオークションで増えているのかもしれない。中古専門店で買うよりもおしなべて安いけれども当然リスクが高いので、カメラの出品実績が多くてクレームの少ない出品者に絞っていくつかチェックしてみた結果、おおこれは良いかもという出物を発見してしまい…
勢いで落札してしまった。
結果として、はじめにK-1IIのボディの買い増しを考えていたよりもかなり安い値段で、フルサイズミラーレス一眼 LUMIX S5＋20-60ズーム をお迎えすることになりました。うまくやればもう少し安く競り落とせたかも。というかそもそも途中で我に返って止めるべきだったかも。
ともあれ、手元にやってきてしまったS5＋LUMIX S20-60の雄姿。ブラックボディはモノクロの方がカッコよいかなと思い暗めのモノクロ仕上げで1枚（仕上げはせっかくなのでライカ風味のL-monochrome）。
予想よりも綺麗な状態（素人目の外観判定では「ほぼ新品」）で到着し、※ボディの隠しコマンドでショットカウント調べてみたら1700回足らずで売主さんの自己申告よりも少なかった。上出来です。
- ※リンク先はG9 proの隠しコマンド操作解説ですが、S5でも同様です
ちなみに、わたしの主力機PENTAX K-3III（SIGMA17-70付き）と並べて大きさを比べるとこんな感じでした。
カタログ仕様で比べるとK-3IIIの方がWHDともミリ単位で大きく、本体重量で約100g重いようです。写真でも僅かですがサイズ感の違いが見てとれますね。センサーサイズはアップしても「ミラーレス」の恩恵でS5の方がコンパクトということでしょう。
両機ともわたし好みのクラシックでメカニカルなデザインです。
今のところ新ギア入手のヨロコビ半分、「やっちまった」感が半分といったところです。これからじっくりブログのネタにしてきますね。ひとつはっきりしているのは、今年はしっかり仕事して稼がなきゃらなんということ。ふう。
