smc DA*50-135mm F2.8 試し撮り +α

手に入れてからしばらく持ち出す機会がなかったレンズを、ようやく試すことができました。

smc DA*50-135mmは発売が2007年で、最新モデルとは言い難いですが、歴とした現行機種のスターレンズ。どんな写りなんでしょう。試し撮りに出掛けたのはいつものしながわ区民公園です。

まず中望遠レンズのボケの具合を見てみましょう。絞りF4 テレ端135mmで花と後ボケの図。

じわっと柔らかく、良い感じでボケてくれますね。

絞り開放F2.8 63mm

芙蓉の花(ですよね?)はキリっと。背景のビルは線が固くならない上品なボケで、なかなかよろしいのではないでしょうか。

F8まで絞ります。お散歩中とお見受けする力強い後ろ姿を借景して焦点距離70mmで1枚。

画面が少し引き締まって、奥行きもしっかり感じられます。いいですね。
ここまでの3点、PENTAXらしい綺麗なグリーンの発色で、わたしはご満悦です。

遠景の写りはどうでしょう。
F11まで絞って63mm。写真の題材としてはアレですが画像の点検をするには好都合の公園まわりのマンション群。ピント位置は右の白い屋根の骨組みあたりです。

四隅までしっかり写って、流れたり緩んだりはしていないように見えますね。よしよし。

気の向くままに撮った写真をあと何点か加えます。

開放で良し絞っても良し。このレンズの写りはとても気に入りました。HD DA*16-50と併せて新旧2つのスターレンズで標準~中望遠域を開放F2.8通し防塵防滴でカバーできることになり、喜ばしい限りです。なんでもドンと来いの態勢になってきました。

続いて、写り以外の部分についての感想です。

公園で撮り歩いてみて、インナーフォーカスで胴体が伸びないのはいいな、と感じました。フードが大きいですが使わないときは逆付けできるし、小さくて効き目が無いよりはずっと良いのではないかと。

APSC用レンズとはいえそこそこ重たいです。重たいけど気合が入っている時なら持ち歩きは十分いけるかな。

難点はAFですね。SDM(超音波モーター)内蔵で非常に静かなのですが、合焦動作は思いのほかもっさりして遅く、迷うことも少なくありません。わたしはたぶん最新のHD DA*16-50 PLMやHD DA55-300 PLMと同時併用して使うことになると思うのですが、これらの爆速AFと比べてしまうと少しストレスを感じますね。

まあ、落ち着いて風景を撮るというようなシーンではほとんど問題にならないとは思いますが。

さて試し撮りのための散歩は以上のはずだったのですが、おまけでもう1点。
帰り際に隣接する大井競馬場との間を走る幹線道路の路上で1枚。頭上を塞ぐ首都高速の橋脚上部にご注目。

このあたりでは橋脚に免振装置(というのかな。地震の時に揺れに抗して固めて踏ん張るのではなく、柔らかい構造にして揺れを伝わりにくくするアレ)が使われているんですね。よく見ると水平方向にも巨大なダンパーのような設備が付いているみたい。

十分に安全性や耐久性が検証されて使われているだろうからまったく異存はないのですが、マンション建設とかで偽装が問題になってマイナスイメージがあったので、なんかビックリしました。

想定外のタイミングで思わず撮った写真ですが、細部までしっかりした描写の1枚になりました。公園で草花を撮った時とは違う質感で、コンクリートや鋼鉄の固さ鈍さを写し取れていて smc DA*50-135のスキの無さを確認することができました(笑)。

使用した機材:K-3III, smc DA*50-135mm

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