中央区 月島散歩

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このところあまりに暑いので、現在追浜駅(横須賀市)まで到達している「京急沿線散歩」は、しばらくサボらせていただくことにします。

いないと思いますが、もし万一、楽しみにしていただいている奇特な方がいらしたらごめんなさい。秋口まで再開をお待ちください。
勝手が判らない街で熱中症で動けなくなる、とかシャレにならんからね、ほんとに。

そのかわりに、というわけでもないですが、今回は、所用があって時々訪ねる、勝手知ったる街「月島」で撮ってきました。

月島といえば、こういう路地裏のイメージですよね。

正面に見えている聖路加タワーと対照的に、細い路地を挟んで向かい合い、棟を寄せ合う昔ながらの民家。軒先には朝顔などの鉢植えと自転車、掃除道具・・・。

実はこうした路地は、月島でももう残り少なくなりました。路地そのものは残っていても、民家が立て替えられて、今風の何とかハウスみたいな無機的な表情の建物に変わったり、軽量鉄骨作りの集合住宅になったり、東京のそこらじゅうにあるのと同じ、のっぺらぼうの住宅街がじわじわと拡がってます。

この10年で、こういう高層マンションがたくさん建ちました。

高層が立つと周辺が共用緑地として供用されるので、整然とした公園然としたスペースも増えています。

地下鉄月島駅前あたりも再開発で整備されて見違えるほどきれいになりました。

これが月島? もんじゃ焼きはどこ?

ご心配なく。もんじゃ焼き店はしっかり観光化されて、西仲通りあたりにひしめいています。
しかし今回はそっちへは行かず、

こんな旧いお店の看板を撮って、昔の月島を偲んでみたり、

残り少なくなった、月島らしい路地を求めてうろうろ歩いたり。

当地に暮らす人たちに当地なりの事情や都合があるからこそ、街がこのように変化しているのは、百も承知。
街の外から来る人間としての勝手な想いにすぎませんが、かれこれ20年以上このあたりに出没している私としては「東京の原風景としての月島」が消えていくのは、いかにも惜しいなあ。

街としての月島の歴史と魅力、光と影については四方田犬彦さんの「月島物語」に詳しいです。ただし、この本が書かれた頃にはまだ月島に高層マンションはほとんど無かったはず。オイラが嘆くのは、時期的に言えば「月島物語」以後の月島の変化ということになります。

とはいえ、まだまだ散歩していて十分に楽しい街、中央区月島でした。

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