京急沿線散歩 屏風浦

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久良岐公園を出てすぐの団地の建物の間から、湾岸の工場地帯を望む。

心の目で見れば、海も見えるはず。
ていうか、思い切り拡大するとかすかに東京湾が見えます。マジで。

京急上大岡駅から京急バスで汐見台の丘の上の久良岐公園まで登って、前回のエントリーは公園編でした。今回は、公園を出て、汐見台を下って京急屛風浦駅(読み方は「びょうぶがうら」です)を目指す、沿線散歩ということになります。

汐見台は、京急の上大岡と屛風浦、それにJRの磯子の3つの鉄道駅の三角形の真ん中にある高台です。私の見立てが間違ってなければ、上大岡側斜面は一般住宅地、磯子側と屛風浦側の斜面は工場地帯の企業社宅を含む、多数の住宅団地が広がる恰好になっているようです。もっとも、屏風浦側は斜面というより後で見るように「崖」になってますが。

久良岐公園から京急屛風浦駅へはバス便があるのですが、惜しくも乗り遅れ、下り道でもあるので歩くことにしました。

ただ、丘の斜面を、団地の似たような建物の間を縫うようにくねくねと歩いて降りていると、だんだんわけがわからなくなってきます。

歩けども歩けども屏風浦が近づいてくる気配がありません。

バス停を見つけるたび、地元の人にしかわからない暗号のような地名(トンネル上通り、ストアー前)に戸惑い、いったいいつになったら俺は下界に降りれるのか、この団地から出られるのかと、不安が募ります。

なんとか、丘の下に降りる歩行者用の階段通路を発見。まるで「結界」からの脱出路を見つけたみたいで、安堵(笑)。
この階段は、ちょっと「結界脱出」の雰囲気を出して、「千と千尋」っぽい雰囲気で現像してみましょう。



結構雰囲気でましたが、お遊びはこれくらい(笑)。

下ってきた道を振り返ると、高台からほとんど「崖」と言ってよい急坂を降りてきたことがわかります。

実は「屛風浦」は、昔このあたりの切り立った崖が海岸線だった頃、海から見ると、崖が連なる様子が屏風を立てたよう見えたということに由来する、古い呼び名なのだそうです。

今は崖の先が埋め立てられ、こうして街が広がってしまったので判りにくくなってしまいました。それでも、例えば京急屛風浦駅のホーム北端からこうやって眺めてみると、その名のもとになった連なる崖の面影だけは感じることができます。

私が降りてきたのはまさにその「崖」でした。

駅に向かう途中、見事にきれいな花で埋めた壁面を作られているお宅があったので撮らせていただきました。陽当り良好です。

ようやく京急屛風浦駅に到着。

相対式2面2線、今は普通列車だけが止まる小さな駅ですが、太平洋戦争中はここから以南が軍用施設地域だったため、この駅ですべての列車を止めて憲兵による検閲が行われる駅だったそうです(Wikiの受け売り)。平和な時代で、本当によかった。

ということで、汐見台から屏風浦界隈散歩でした。

そうそう、上大岡編から3エントリーにわたってずっと
smc PENTAX-DA 35mm F2.4 AL レンズを付けたまま「35mm単焦点縛り」で撮ってきましたが、
なんとかやり切ったみたいです。
街中で、もっと広く・もっと大きく、というストレスを感じることは何回かありましたが、概ねこの標準画角に感覚が馴染んできたようです。

これからも時々やってみようと思いました。

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