FilmPack7をさわってみた

なにせ暑いので。すこぶる暑いので、ね。

せっかく新レンズを手に入れたりしてそれなりに写欲が高まっているのですが、そんなわたしの出鼻をあっさり挫いてへし折る暑さ。というかマジで命にかかわりそうなので、空調の効いた部屋で今回、次回と暇つぶしのネタ記事をひねり出すことにしました。

RAW現像のツールとしてPhotoLab7を使い始めて、同じDxOからリリースされている2つのツールに少し興味が湧いたので、試用版をインストールして少し触ってみました。今回は FilmPack7、次回は Nik Collection7 に触ってみました、というお話。

DxO FilmPack 7: Bring back the timeless magic of film - DxO
DxO FilmPack 7 タイムレスな銀塩写真の魅力を再び 今すぐお試しください エキスパートの評価の声 「FilmPack には素敵なものがたくさんある」 Life After Photosho

FilmPackは、要するにデジタル写真をフイルム写真(銀塩写真)っぽく加工するツールです。とはいっても画像データ分析エキスパートを自任するDxOのことなので、単純に「それっぽくします」程度ではありません。モノクロ40種類、カラーポジおよびネガ49種類のフイルムのフイルム現像の効果を104種のプリセットで簡単に再現することができて、さらに自分好みにアレンジしてオリジナルレシピを加えられます。

ほとんど銀塩写真の知識の無いわたしでも、単純にソフトウェア任せで写真を仕上げて古今のフイルムのテイストの違いを眺めるだけで、無性に楽しい。いくらでも眺めていられます。戯れにいくつか例示しましょう。

LUMIX S5で撮った兜町の写真。スライダーの左が、「AdobeがLUMIX S5のフォトスタイル『風景』に似せて作ったDCPプロファイル」を使ってわたしがPhotoLab7で仕上げた(ややこしいな)、いわば”オリジナル写真”で、右がFilmPack7による”Fujifilm Velvia 50″エミュレーション写真。

次は、左は同じくS5″オリジナル”で、右はFilmPack7による”Kodak Elite Extracolor 100″エミュレーション。

微妙に味付けが変わるのが面白い。ブログ画面サイズだとほぼわからないですが、フイルム写真エミュレーションの方では発色、コントラストだけでなく、昔っぽく見せるシャープネスの調整とか、ちゃんと化学薬品と印画紙を使った物理的な現像ならではの粒状感の再現とか、いろいろ試みられています。

これがモノクロ写真になると、さらに個性的な味わいのフィルムが増えて一段と趣深くなります。画面左が定番中の定番”Kodak Tri-X400″ 右が名前に反して現代的なハイコントラストが際立つ”Rollie Retro 80’s ”

同じく 左が”Kodak Tri-X400″ 右が粒子の細かさが特徴的(だそうです)な”Agfa APX 25″

ソフトウェア上で何をどうチューニングするとどういう効果が得られるのか、という方向にはわたしはあまり興味が向きませんが、出来上がってくる写真(=各ブランドのフイルム現像のエミュレーション結果)を単純に眺めているだけで飽きません。というかけっこうな暇つぶしになる(こらこら)。

PhotoLab7のプラグインとして使えるので、RAW現像する際にプリセットをちょいちょいと選ぶだけで操作完了というお手軽さもたいへんよろしい。

ここから、本格的に銀塩写真やフイルムの歴史に嵌まって沼落ちしたえらどうしよう・・・いや、長い人生の趣味としては、それもまた楽し、か。実際に銀塩写真を撮る、という方向に行かない限りほとんどお金もかかるまい・・・そっちへ行っちゃだめだぞ、俺。

というわけで、思考があちこち行きましたが、遊び道具としてFilmPack7はなかなか楽しい、ということはよくわかりました。

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