歌川広重「名所江戸百景」の六十一景は 中川口、元の絵はこちらです。
古地図を見ると、この場所で北から南に流れる中川に、西から小名木川、東から松堀川が流れ込んで合流しています。広重画伯はおそらく松堀川の河口上空から俯瞰して合流地点を眺める構図で描いているものと思われます。
現在、その松堀川は無くなってしまい、このあたりでは都立公園に姿を変えています。元の絵のアングルに近づけると公園の木々に邪魔されて旧中川・小名木川が見通せないので、妥協して少し南へポジションをずらしてなんとか1枚撮ることができました。
旧中川のほんの少し上流でカヌーの練習をしている若者たちがいました。あと200メートル川を下ってくれたら上の写真にも少しアクセントがついたのですが、まあ仕方ないですね。
ところで、撮影地のすぐ近くに「江東区中川船番所資料館」という施設を見かけたので、暑さ凌ぎのクールダウンタイムを兼ねて立ち寄ってみました。
中川船番所資料館 | 公益財団法人 江東区文化コミュニティ財団
江戸時代に、水運を使って首都に出入りする荷物や人をここにあった番所で改めていたのだそうです。番所は最初は深川にできたのだけれども、やがて深川が発展して江戸市中に組み込まれたので、さらに”グレーター江戸”の外縁ということで当地に移されたらしい。
これがなかなか見ごたえがあって嬉しいサプライズ。特に気合が入った原寸大ジオラマが圧巻。
あと、別のフロアは”江東区の暮らしの資料館”みたいになっていて、この日は「昭和20-30年代の江東区民の家」という展示があって、これも面白かった。
TV画面に流れていたのは、皇太子殿下(今の上皇陛下)ご成婚のニュース映像(笑)。


![広重名所江戸百景 望月義也コレクション [ 望月義也 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/0032/9784772610032.jpg?_ex=128x128)

