蛇窪神社を訪ねた帰路、電車に乗って品川駅に差し掛かった時、視界の隅を何かただならぬものが掠めた、ような気がしました。
あれは・・・まさか！
乗客の隙間から東側の車窓を除くと、見間違いではなかったようです。JRの誇る豪華クルーズトレイン、運行概要が季節ごとに変わるのであらかじめ調べて網を張らないとなかなか見ることができない”Train Suite 四季島”の雄姿ではありませんか。
私の乗った横須賀線の列車と数本の線路を挟んで並走しながらゆっくりと減速して、いままさに品川駅に入線しようとしています。これはどうやら品川駅に停車するということらしい。
チャンス到来！
他に用事が無いわけでもなかったのだけど、四季島の写真が撮れるならそっちは後回しでも仕方あるまい。迷わず品川駅で降りて入線ホームを目指しました。
しかし、JRの巧みな車両/駅施設運用技術を甘く見てはいけません。目当てのホームはしっかり「ただいま立入禁止」の措置中。せめて制限ロープ越しに少しでも四季島が見えないかと、身を屈めて1枚。
ごめんなさい。特殊効果を狙ったのではなく単に失敗した写真です。それも大失敗です。
いくら心が急いているからといって、どうやったらこんなひどい写真が撮れるのか本人にもわからないほど酷い。しかしこれしか撮れんかった。
GF10の小さなモニターではどう撮れてるかわかりにくいんですよ、という言い訳は後から思いつきました。
スマホで撮る方がよほど歩留まりが良いぞ＞俺
それより何より、隣のホームからなら横顔が撮れるじゃないか！と閃いて回りこみを試みましたが、敵もさるもの、JRは両隣に長い編成の回送車両を停めて巧みにわたしの視界を遮ります。
ほんとにごめんなさい。ピンボケ手振れ甚だしい、これも大失敗。しかしこれしか撮れんかった。
ほんとの撮り鉄ならこんな失敗は絶対しないな。いくらじっくり撮るのが難しいGF10に暗いレンズというハンデがあるとは言え、あまりにあまりな酷い写真ばかりで、つくづく自己嫌悪。
わたしはここで諦めて現地を後にしましたが、
数分後、手前の常磐線回送が動いて、今だ！と思ってもう一度隣りホームに戻った人の証言によると、回送列車が去ったとき、すでに四季島は姿を消していたそうです。JRめ、なかなかやりおる！
しかし刑事さん、信じてください。間違いなくそこに四季島はいたんです。
