Nik Collection7をさわってみた

ひきつづき安楽椅子写真家モードで酷暑を回避中です。今回はDxOの Nik Collection7を試用してみました。

前回のFilmPackも今回のNik Collectionも、RAWデータを加工してTIFFないしJPGファイル形式で完成写真データを出力します。それぞれ独立したパッケージとして使えるソフトウェアですが、AdobeのLightroomやDxOのPhotoLabと連携稼働させることもできるようになっています。わたしのPhotoLab7の操作画面からは、これら2つのツールはこんな見え方をします。

FilmPackをインストールする際にPhotoLabのプラグインとして使う設定をすると、右側のペインで、カラーレンダリングのタイプの選択肢にフイルムシミュレーションが加わります。たとえば上の写真のように「カラーポジフィルム」を指定すればプルダウンリストで示されるFilmPackのエミュレーションが選択できるようになり、PhotoLab7上でシームレスに操作できます。

Nik Collectionの方はPhotoLabとアクティブなデータをやり取りして連携します。右下に見えている専用ボタンでメニューを呼び出すと、アクティブになっているRAWデータをそのまま引き継いでNik Collectionが立ち上がります。

今回のお題目は後者の方で、最新バージョンはNik Collection7。次のような機能メニューを備えています。

Analog Efex:古いカメラで撮ったような加工(ピンぼけ、光漏れ、歪曲、減光など)
Color Efex:色調と階調(明るさ・コントラスト)の調整
Dfine:ノイズの測定と除去
HDR Efex:ダイナミックレンジ拡大(写真の結合・統合)
Sharpner:シャープネス調整
Silver Efex:モノクロ写真の加工
Viveza:色相、彩度と明るさの調整

もともと独立した写真加工パッケージなので、PhotoLabやLightroom,Photoshopと被る機能もありますが、独特の尖った機能や多彩な、ほんとに多彩なプリセットが備わっていることで、長きにわたって見どころ・使いどころのあるツールとして生き残ってきたのだろうと思われます。

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永世ビギナーのわたしがちょっとさわったくらいでその真髄がわかるはずもないのですが、いくつかのプリセットをとっかえひっかえして遊ぶだけで結構楽しめてしまいます。

たとえば、下の写真、スライダーの左側が、S5でRAWで撮って+AdobeのDCPプリセット”Landscape”をあてて現像した写真で、わたし的にはこれがデフォルトの”オリジナル”写真。一方、右側がNik Collection7の数あるプリセットの中からちょいと選んだ”ブリーチポートレート”で加工したもの。

出ました、ブリーチ加工。PENTAXのカスタムイメージだと”銀残し”と呼ばれるやつの系統で、わたしは結構この手の加工が好きです。写真の題材によってはうまく嵌まると結構いい味が出るのですが、この写真だと嵌まっているとは言い難いか。

次の例。左が”オリジナル”で右が”ぼかし”加工です。一部にピントが合っていて、周囲はだんだんと強制的にボケた絵にするやつ。スマホなどでも既に実装されている加工ですがバカにできない視覚効果が得られています。

こうしたデジタル加工技術の発達で「高級なレンズだけで得られる綺麗なボケ」もどんどん大衆化陳腐化してしまうかもしれないと思うと、ちょっと考えさせられる1枚です。

別の例。たとえば下の写真の左右は、Nik Collection7で「夏」「冬」とそれぞれ名づけられたプリセット。このネーミングに全面的に賛成ではありませんが、言いたいことはなんとなく伝わってきます。

などなど。
まだ各メニューの加工機能はほとんど理解できてませんが、「プリセット使って遊ぶ」だけでもかなりボリュームと歯ごたえのあるツールだと見てとれました。というかこれだけ多彩だと、正直、どこにどんな面白い/使えるプリセットが埋めこまれているのを探して頭に入れるだけでも大変です。暑中の暇つぶしにはもってこいですが(おいおい)。

以上、前回・今回とFilPack7. Nik Colluction7をさわって遊びました、という埋め草・避暑記事でした。面白いけどものすごく安い、というツールではないので、いずれか/両方を購入するかとなると、ちょっと真顔で考えないといけません。

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