少し前の記事でも触れた通り、DxO PhotoLab7を1か月近く試用してじっくり検討しました。その結果、RAW現像・加工ツールとして新たに導入して使うことを決めました。
RAW現像については、この2年あまりARTを主力で使ってきました。これはフリーであるにもかかわらずたいへん多機能・高性能なソフトウェアで重宝してきたし、今後も使いつづけると思いますが、一方PhotoLab7にはARTには無い十分な(有償に見合うだけの)魅力がある、と判断しました。
ProhoLab7を使うと、わたしがARTでやってきたルーティン作業をかなり要領よく短い時間で終えることができます。以下、ARTとPhotoLab7で「同じRAWデータにできるだけ同じ調整を施して現像した結果」を比較できるように並べて見ました。
PhotoLab7の得意技であるノイズ除去、シャープネス補正は封印して、ARTと同等の出力を得ることだけを念頭に作業しました。例によって色味や見かけの明るさの近似は不十分ですが、ほぼ同品質の出力が得られていると判断します。
その上で、かかる作業時間はARTと比べて目分量どんぶり勘定ですが20~30%減。
特に露出/階調補正が楽になりました。いったん調整の初期値をソフト側にまかせれば「コントラストをしっかり出しながらも、飛ばず、潰れず」の”いい感じ”にまず整えてくれるので、すべて手動で調整するART(それが面白いとも言えるのですが)と比べれば、作業効率の差は大きい。
その上、PhotoLab7には他のツールではなかなか真似できない強力なノイズの除去・シャープネス補正があるわけで、かなり使いがいのあるツールと言えるのではないかと。
ところで、わたしのRAW現像ツール遍歴はそもそもAdobe Lightroomの料金が高いのを嫌気したケチな動機から始まっているので、お金の問題は大切。買い切りのPhotoLab7はサブスクのLightroom CCと比べれば見かけそれなりに割安です。しかし何年かおきにバージョンアップがあってその都度追加支出の是非判断を迫られることになるでしょうから、総費用の抑制という意味では油断はできません。
もうひとつ大事なことがあって、
PhotoLab7は結構なマシンパワーを要求します。これがちょうど検討中だった仕事用兼家庭用のPC環境の更新のタイミングと予算に大きく影響して、当初予定よりも少し早く&当初投資予算よりもかなりお高くなってしまった。
C’est la vie.