四十五景 鎧のわたし小網町

歌川広重「名所江戸百景」の四十五景は 鎧のわたし小網町、元の絵はこちらです。

江戸橋の南西側、現在は鎧橋が架かっていますが、それ以前はここには渡し舟が行き交う場所でした。対岸(箱崎・人形町側)には隅田川や運河の水運を使う商人の蔵がずらりと並ぶ景色だったそうで、わたしが見た江戸時代の古地図でもこのあたりは”蔵地”と記されていました。

江戸でも上方でも蔵といえば燕が巣作りをするものだったようで、

蔵ならぶ裏はつばめの通い道

なんていう有名な俳句もあると聞きました。広重の絵にもさかんに飛び交う燕の姿が描かれています。

現代の鎧河岸は、これと比べるとかなり味気ない景色になっていて、こんなんでした。

蔵の代わりに大きなオフィスビルが鎮座しています。運河(日本橋川)側にはほとんど窓がないのかなと気になって当該ビルの見取り図を調べてみたら、運河側は主にエレベータゾーンとトイレ(笑)で、右側に縦にスリットが開いてるところがわずかにオフィスゾーンの窓になっているようです。

まあ、わからんでもないです。
今の日本橋川は渡しも水運も無く眺めも微妙な上に夏のシーズンは少々異臭もしますから、デベロッパーさんとしてもあまり積極的に開口部を設けようという事にはならないのでしょう。

写真は鎧橋の上から撮りましたが、ここで180度振り返るとあの有名な建物が正面にどどーんとそびえています。

東京証券取引所ビルです。このあたりは一般に「兜町」という名で知られる証券・金融街なのですね。

週末、束の間の眠りについているような静かな兜町。

重厚だけどいささか殺風景な街の中で、ふと、思いがけず鮮やかなグリーンに出会いました。

思えば乾いた眺めになりがちなオフィス街だからこそ、こういうグリーンが必要とされるのかもしれません。こちらのお店は休業日らしく委細はうかがい知れませんが”オフィス向けに鉢植えなどのグリーンをデリバリーするご商売”という感じに見えました。

というわけで、日本橋・兜町界隈で四十三・四十四・四十五景と写真散歩してきました。ここまでLUMIX S5とLUMIX S20-60mmで難なくクリアできて、意外にテレ端60mm常用でカバーできる撮影地は多そうだ、という感触を得つつあります。だとすれば荷物が軽くて助かる!

とはいえ、少数だが確実に存在する「20-60mmでは明らかに足りない撮影地」対策としての機材補完をどうするか、という問題は残っているのですが。

今回の”百景”撮影地

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