前回記事で長野から特急「しなの」に乗り、車窓から雪を頂く北アルプスの眺めを愉しんだ後、松本で特急「あさま」に乗り換えて30分足らずで茅野に到着しました。
蓼科高原にあるお気に入りの温泉宿がこの日の目的地なのですが、その前に立ち寄るところがあります。
インデックスページの扉絵にも使ったこの写真、何だかご存じでしょうか?
教科書などで見覚えがある人もいるでしょう。古代の遺跡から発掘された国宝の「土偶」で、通称「仮面の女神」です。
茅野をはじめとする八ヶ岳山麓では縄文時代の遺跡が多数発見されていて、夥しい数の土器、土偶、石器などが出土しています。わたしが今回訪ねたのはこちらの施設。
なんとも不思議な姿かたちの「仮面の女神」ですが、背面もまた不思議。
きちんとした研究者の方の見解は脇においておいてド素人の門外漢として「どうみてもこれ、宇宙服か潜水服を来た人の姿を模してるだろ」と妄想200%の無責任な感想を抱くわたしでした。
さて、この考古館の呼び物は「仮面の女神」だけではありません。当館の所蔵するもうひとつの国宝はこちらの「土偶」、通称「縄文のビーナス」です。
縄文時代の土偶がこうしてほぼ完全な形で出土するのは稀なのだそうです。国宝だと知っているから有難味が脳内で水増しされるのかもしれませんが、それぞれ間近で見ると凄く”オーラ”を感じます。
そう、数十cmの距離で間近で見られるのです。国宝をこうして(ガラスケースに入っているとはいえ)無造作に展示していて、大丈夫なのか。
そのほか多くの土器、石器などの出土品が、こうして所狭しと展示してあります。
手を触れたりする不心得な人はそうそう居ないでしょうが、それにしても大らかすぎるような気もしなくはありません。
出土品とその解説だけでなく、粘土板に縄文土器と同じような縄目を付けたり、石器で木の実を割ったり、縄文時代の衣服を身に纏ったり(!)する体験コーナーもあって、なかなか楽しめる尖石縄文考古館でした。
今回の最後はこの写真。
考古館にあった「縄文土偶ガチャ」で引き当てた時価300円の「仮面の女神」です。けっこう頑張って作ってあって可笑しい。
このあと、ビーナスラインを登って蓼科高原に向かいます。