神保町・古本まつり

新宿で写真展を観た後、その足で神田・神保町の古本まつりを冷やかしに行ってきました。

毎年わりと楽しみにしていて、何か運よく掘り出しものが見つかったりしないかなという期待も少しあって出掛けたのですが・・・。

あまりの人出の多さにめげました。

陳列品を眺められるポジションを取るために毎回人垣を越えて前進行軍する努力を強いられて、2,3度まではやりましたが早々にギブアップし、、自分の買い物・探し物はやめて街角写真を撮ってブログのネタになれば良し、というスタンスに改めました。よ、弱い。

世の中は電子書籍全盛だと思っていましたが、世の中に本好き、古本好きの人がこんなに居るとは。

古本屋さんには出版物全般が集まるので、こういう「展覧会のカタログ」みたいな、”一般の図書取次を通じては流通しない本”が手に入るのが楽しみのひとつ。このおかげで大事な美術展の図録を買いそびれた後でリカバリーできたと喜んでいた知人がいました。

あと古書といえば「全集」「全巻揃い」がつきものですよね。

わたしは「上巻だけ図書館で読んだので持ってない」「第4集だけなんとなく買わなかった」みたいな変な買い方をしてしまって歯抜けになることが多いのですが、古い本で絶版になったりすると、こうやって全巻買いでもしないと手に入らなくなることも多いです。というか全巻揃えた状態で入手の選択肢を確保してくれる古書流通は本当に貴重。個人としては諦めずに歯抜けの1冊を探すのか、割り切って全巻買いなおしで散財するのか、悩ましいところですがか。

古本まつりと同じ日に、神保町の裏通りでは出版社によるワゴン市が開催されています。
これがまた凄い人気で。

古本ではありませんが汚れや傷などのワケアリ本が格安で売られることが多いので、出版点数が多いとか、定価が高い本が多いとかいう特徴のある出版社のワゴンは特に混み合います。例えば国書刊行会、と言えばわかりやすいか(笑)。

似たようなごちゃごちゃした絵柄ばかりになってしまうので他の混雑ワゴンの様子は省略しますが、この他でわたしが気が付いたところで特に人気だったのは東京創元社、河出書房新社、晶文社・・・あたり。だよねー(笑)。

神保町から手ぶらで帰るのもアレだなと思ったので、気力を振り絞って(苦笑)本の雑誌社のワゴンで並び、今年はじめに亡くなった同社創業メンバー目黒孝二さん追悼本などを買い求めました。おまけです、といって「目黒が買ったハズレ馬券です。絶対当たらないので交通安全のお守りにどうぞ」というのをいただいたのですが、迂闊にも混雑の中でどこかで落としてしまったみたいです、残念。

本屋さんばかりではなく、これだけの人出があると神保町の飲食店も大混雑です。有名な老舗カレー店「ボンディ」店頭にはこんな行列。

もうお昼をだいぶ過ぎた時間帯だったのですが凄い人気ですね。カレー屋さんの行列の方が本屋さんよりも平均年齢が若いのが面白い

さて、古書店街の人混みを脱出して、駿河台下から御茶ノ水駅に向かいました。この坂を上るのは久しぶりだなあ街の様子も明治大学の様子もそして「人の姿も変わったよ」・・・若い人にはわからんか・・・と昔を懐かしむ目つきで歩いていたところ、そうかここも撮っておかないと、というスポットを発見。

来年2月で休館すると発表された山の上ホテルです。

実際のところは10年くらい前に一度だけパーティで使った記憶があるだけで、知ったかぶりして「ここも休館か、寂しくなるな」というほど親しんだホテルではありません。それでも、これだけ有名なオールド東京の象徴のひとつがまもなく見納め濃厚、というのはやはり残念ではあります。

最後は古本まつりとは関係無いトピックでしたが、神保町古書・新刊イベント散歩の巻でした。

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