マティス展

掲載順の関係で、これが載る頃にはもう展覧会は終わってしまってますね。段取りが拙くてすみません。とお詫びしつつ、東京都美術館の「マティス展」に行ってきたので記事にしておきます。

会期が終わってしまうと公式サイトのリンクは切れてしまうだろうから、代わりにこんなサイトでも貼っておきましょう。アンリ・マティスとはこんな人です。

【美術解説】アンリ・マティス「フォーヴィスム」
アンリ・マティスは、現代美術史において最も重要な芸術家の一人とされています。彼の作品は色彩と線を巧みに用いた抽象的でリズミカルなスタイルで知られており、多くの後続のアーティストに大きな影響を与えました。特に、『赤のアトリエ』と『青い裸婦』は、その美しさと鮮やかな色彩か...

さて、台風が日本列島に次々とやってきて各地に大きな雨の被害をもたらした今年の旧盆でしたが、その間、東京はといえば大雨が降るぞ降るぞという天気予報の警告にもかかわらず、降りそうで降らないどころか、時々容赦なく照りつける日差しもあったりして連日の猛暑が続いたのでした。

この日もまた「雨」の予報が外れて上野駅公園口を降りるとこんな具合。

朝なのに気温は優に30度を超えている上に猛烈に湿度が高く、歩くだけで体力がみるみる奪われる不快極まりない天候でした。しかしとりあえず雨は降ってはいない。降ってないので、こうしてワラワラと人が出てくる。夏休みの家族連れの目的地は写真正面の上野動物園でしょうね。

今回の写真は、LUMIX GF10とLUMIX G12-32mmという小型軽量ペアで撮ってます。この暑さの中、軽さは思いっきりの正義。

動物園以外にも、美術館・博物館などたくさんの見所がある上野公園です。駅近くの国立西洋美術館はいまは常設展だけのようで割と静かでしたが、人波は進むにつれて行先が別れて枝分かれしていきます。右方向に折れるこちらの人たちは国立科学博物館(科博)か、東京国立博物館(東博)に向かうのかな。

わたしが向かったのは動物園の並びに入口がある東京都博物館。通称「都美」と言うのだそうです。開館と同時の9:30~10:00の入場の予約をして向かったのですが、開館前から正門前は結構な行列。早くも暑さでめげたわたしは並んで待つことが耐えられず、近くのスタバに一時避難して体力・気力の回復に努めました。
上野公園内の風景に溶け込むような特別な意匠のスタバは、朝から満員でした。正面遠く「東博」が見えていますね。

9:45くらいになると行列も解消してこんな感じになりました。ここでようやく重い腰を上げてわたしも入場。

肝心のマティス展ですが、朝一番のこの時間帯だけは少し入場者が少なめだったようで、おもったよりも快適に見学することができました。館内はあまり自由に撮影ができませんが、ワンフロアだけ展示作品の撮影がOKということだったので、いくつかの作品をスナップしてはみました。

しかし、普通に静物をスナップするのだって簡単ではないのに、ましてや巨匠の美術作品の写真を撮るのはほんとに難しくて、こうして写真を見るといつもに増して消え入りたくなりますね。

会場で見る絵のインパクトが、なぜここまで台無しになるのか。

いや、何を言っても言い訳・繰り言なので、黙って載せますね。

いろいろほんと、ごめんなさい。
でも、このデッサン帖の写真だけは、偶然に、リアルに写し撮れたと思います。

感性も磨けてなくて教養も足りないので、作品についてアレコレ述べるのは控えた方が良いと思いますが、そういう門外漢のなりの「感想」として敢えて2つだけ記しておきましょう。

1)この人の「切り絵」は見ごたえある。申し訳ないがいままで「ふーん」程度にしか思わなかったんだけど、マティスについてちょっとだけ知った上で最後に辿りついた表現として見ると、心のすごく深いところを揺さぶられる。敢えて言葉を単純化すれば見ててすごく楽しい。紙を切りとるのはマティスにとって彫刻と似た創作なのだそうな。

2)わたしの妄想だと思うけど、マティスの垂直な線には病的なこだわりを感じる。垂直な線には他の描画と異なる念が込められてる気がする。何本も執拗に垂直線を描く作品は緊張感に満ちていて、逆に垂直線の無い作品は弛緩というか「開放」を感じる。切り絵作品なんか、開放されて魂が浮遊している感じ。

”色彩の魔術師”の作品をさんざん見た感想としてはいかにもピントがボケてますが、まあ、これくらいで。

一連の作品展示を観終わって、お決まりのコースでミュージアムショップを冷やかして帰路についたのですが、ここでちょっといつもには無い展開がありました。
撮れ高の少ない夏の記事稼ぎのために、それはまた次回、ということにしましょうか。

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