S5で散歩 向島界隈(1)

ゴールデンウィークは遠出せずのんびり過ごしていますが、天気が良い日が続くと写欲がそこそこに刺激されます。さてどうするか。

しばし考えて、また東京の”未踏の街”探検に出掛けてみることにしました。なんとなく「オールド東京」の街を味わいたい気分だったので、日本橋、深川、押上、浅草・・・と地図をあちこち眺めてみて、あまり深い考えは無いのですがえいやと決めたのが向島。浅草から言問橋を渡って進む水戸街道沿いのあのあたりって、クルマで通り過ぎることはあっても歩いたことない”未踏の街”だな、と。

さっそく翌日の朝10時頃。ここから写真散歩開始です。

浅草・吾妻橋西詰から東方向のスカイツリーやアサヒビール本社を眺めるの図。サイド光でもまぶしく感じられる快晴。少し暑くなることが予感される陽気です。

今回出動した機材はLUMIX S5と一張羅の標準ズームLUMIX S20-60。先日の「あしかがフラワーパーク」では直前で出走回避となりましたが、街歩きなら重さ・大きさ・画角など最適じゃね?ということでスライド登板。とはいえテレ端60mmではやや心許ないので念のためKマウントアダプターとTAMRON 90mmをリュックに忍ばせての出動です。

吾妻橋は渡らずに、隅田川沿いに少し北上します。東武鉄道の電車が鉄橋を渡ってくるのが見えてきました。

この鉄橋の脇に沿うように設けられた歩道橋「すみだリバーウォーク」伝いに対岸の向島側に渡ります。

春先の桜の季節には川沿いの眺めがさぞ美しかろうと思われるリバーウォークですが、
わたし、血中鉄濃度が常人より少しだけ高いので鉄道橋の骨組みの方に目が行きます。エモいです。

隅田川を渡り切るとそこには源森川水門。スカイツリーの足下を流れる北十間川がここで隅田川とつながっています。

ところで、すみだリバーウォークは初めて渡りましたが、吾妻橋や源森川水門あたりは以前に写真散歩したことがあって”未踏”とは言えません。

だから今回は、住所表記が向島一丁目に変わるここからがやっと本番。隅田公園を進むと立派なお社がありました。牛嶋神社だそうです。

境内にいろんな石碑・石像が設置されていますが、この狛犬がいちばん「明るい表情」だったのでワンショット。

神社の境内を抜けて、言問橋を左手に見ながらさらに北上。向島らしさを感じる「見番通り」という名前の道を進みます。

<見番>
その土地の料理屋・芸者屋・待合(まちあい)の業者が集まってつくる三業組合の事務所の俗称。また、近世、遊里で、芸者を登録させ、客席に出る芸者の取り次ぎや玉代(ぎょくだい)の計算などの事務を扱った所。ーデジタル大辞泉より引用-

因みにちょっと先回りして見ておくと、現代の向島見番は小奇麗な事務所に姿を変えていました。観光用の解説付き。

その見番通りの途中で、こんな場所を発見。

すみだスポット - すみだ郷土文化資料館 | 一般社団法人 墨田区観光協会【本物が生きる街 すみだ観光サイト】

ふらふらと立ち寄りました。墨田区の運営による「郷土の歴史紹介」施設のようです。

地方に行くとこの類の施設はよく見かけるよな、とか少し舐めてかかっていましたが、さすがに東京、そんじょそこらの田舎町とは一味違います。

「隅田川レガッタ」の歴史展示。早慶レガッタとか東商戦とかで有名な大学対校のボート競技会ですね。明治時代からの歴史を誇るイベントだそうです。お・しゃ・れ!
関係者から提供された実物のオールや船の舵、昔の記録写真や宣伝チラシ、記念バッジなどが展示されてました。

往時の大学スポーツって、今とは「大学生」の価値がかなり違う”エリートたちの古き良き青春”な感じですね。映画「炎のランナー」とかちょっと思い出す。たまたまこのタイミングでのスポット展示イベントだったようですが、惹き込まれてガン見してしまいました。

資料館をあとに、見番通りを北に進んだところにある三囲(みかこい)神社。

旧財閥の三井家に所縁の神社だそうです。三井家の越後屋呉服店がのちの三越デパートになるわけですが、その縁で境内には三越池袋店のライオン像が移設されています。

ちょっと調べてみたら、三越日本橋本店の創業・開店の時に支配人の発案で据えられて以来、全国の三越デパートにはライオン像がそれぞれ据えられてきたのだそうです。この子は、2009年に池袋店が閉店した際にこちらに引き取られたとのこと。へえ。

↑で登場した旧見番所の向嶋墨堤組合事務所のあたりでふたたび隅田川岸を目指すと、こちらの階段。手前の土地よりもかなり高いところまで川岸の堤防が作られていますね。

この写真で天井に見えるのは首都高速向島線の高架ですから、高架に迫る高さまで登っているわけです。

登り切った先の川岸風景がこれ。

遠く白髭橋方向を望む。晴れているので気分の良い眺めではあります。船が通るとか、水鳥が空を舞うとかしてくれるともう少し絵になったのですが(良く見ると川岸を鳥がいちおう飛んではいる 笑)。

さて、ここまでS5とLUMIX S20-60は屋内を含めて広角~標準域でスキの無い絵をたくさん作りつづけてくれて、調子に乗って随分長い記事になってしまいました。川岸から始めて川岸に戻り、ここでいったん一息入れることにしましょう。

つづきはまた次回。

 

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