ゆったりまったり箱根周遊のつづきです。そこそこの年齢なので「周遊」といってもアクティブに動き回る遊びまわるというよりは、涼しいところでゆっくりと、という志向になりがちなわたし。
今回は強羅のポーラ美術館をフォト散歩した顛末です。
わたしは初めて訪ねましたが、行ってびっくり。本当の本物、本格的な美術館でした。あまたの観光地にある”名ばかり美術館”は反省して廊下に立ってなさい。というか知らなかったわたしも一緒に立ってた方が良いかもしれません。関係者の方、本当にナメててすみませんでした。
この日は正面入り口を閉めて通用口から入退場という変則的な施設運用でした。小雨が降っていたせいもあって美術館正面の写真、現代的な美観を湛える建物概観などは撮りまわりにくかったのが残念。
せめて、展示室入口の現代アート越しに吹き抜け天井を振り返るの図。
展示作品の一部だけ撮影可、という難しいレギュレーションでした。「一部」でもかなりの点数になるので、自分の琴線に触れるものだけ厳選して撮っておこうと臨みましたが、やはりたくさん撮り溜まってしまった。
以下、厳選に厳選を重ねて企画展・常設展順不同に、
こんなんとか。
これも。ありゃ、水平が・・・。これは直さずに戒めとしてこのままにしておきます(恥)。
そして麗子像。
モネは生涯で睡蓮の絵を何枚描いたのでしょうね。
企画展でモネと並んで展示されたリヒター。
光が印象的なハンマスホイ。
さっとこれだけ並べただけで、この美術館の「並みじゃない」感じが伝わるかと。
明るい陽光が差し込むように作られたモダンで美しい館内。
展示作品に戻ります。
抽象作品は、見る人×作品の組み合わせて、心を揺らすものとそうでないものがはっきり分かれるように思いますね。
白髪一雄作品を直に見るのは初めてでした。つよい。
「洗濯バサミは攪拌行動を主張する」中西夏之。わたしはちょっとこの作品に差し込まれました。
「Opticks」杉本博司。分光スペクトルを題材として”光を絵の具として使った新しい絵(ペインティング)を描く(作者の言葉)”作品。これも激しく惹かれました。
この作品が最たるものかもしれませんが、これに限らず美術作品を写真に撮って色や質感を伝えることの難しさを、この程度のスナップを撮るだけでもつくづく感じますね。色やコントラストを極力盛らずにナチュラルに仕上げようと心掛けはしましたが、これで良いのだろうか、なんか圧倒的に間違ってないかと。
美術展の図録とか、作家の作品写真集とかどうやって作るんだろうと想像すると、ちょっと道の遠さが思いやられて眩暈がします。
最初の地点に戻って、現代アートを中心に吹き抜けを下から。
魚眼でぐわーんと歪めて撮ったのはお遊びなので、関係者のみなさまにおかれましては広い広い心でお許し願いたく。
なんか、スナップした作品写真紹介に終始してしまいました。こんなちゃちい写真じゃ良くわからない、と言う方は、わたしに怒る前にぜひポーラ美術館をいちど訪れてみていただきたく。
あたりを散歩して気の利いたカフェでお茶でもすれば半日たっぷり楽しめる、とても良いところでした。この日は諸般の事情で園庭を散歩し損なったのがなんとも心残り。
使用機材:LUMIX G99, Leica DG12-60mm, LUMIX G FISHEYE8