京急蒲田 界隈2

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京急蒲田駅は、品川―三崎口を結ぶ京急本線と、蒲田から枝分かれする羽田空港線がT字接続する分岐・乗り換え駅です。羽田空港線は支線とはいえ、日本最大の利用者数を誇る国内+国際空港への、東京モノレールと並ぶ軌道交通の重要な動脈です。

もともと地上駅でしたが、両線を高架化する際に、用地の制約から2,3階の2層構造として空港線をそれぞれの階で接続し、品川から横浜方面本線と空港方面支線に向かう列車および空港発で横浜方面に向かう列車を3階、横浜から品川方面本線と空港方面支線に行く列車および空港から品川方面に向かう列車を2階で発着させるようになりました。さらに両階とも、切り欠き型のホームで「タテ」に並ぶ、各方向の優等列車通過退避用の各駅停車発着番線を設けているため、2層2本の長いプラットフォームに、1〜6番の6つのホーム番号が振られる、なんとも難解な構造の駅になっています。
って文字で説明するより、そのややこしさをこれで見て。

蒲田駅構内看板

3階から羽田空港方面に行く列車はこんな感じで、本線と枝分かれして出ていきます。

京急羽田空港線 分岐

2階からは、駅の外から撮ってますがこんな感じ。2層の結構大掛かりな高架構造になっていて、隣の糀谷駅との間は、それぞれの階で同じ線路を上下両方面の列車が走る「2層の単線」というレアな接続構造(糀谷駅から先はふつうの複線)になっています。

京急羽田空港線 分岐2

眺めてると、だんだん鉄道萌えごころが育つ、そんな京急蒲田です。

ところで、この高架工事が完成したのが2010年。高架化以前、京急蒲田付近と言えば、正月の箱根駅伝のレースがおこなわれる第一京浜国道を羽田空港線(旧穴守線)の踏切が塞ぐため、踏切待ちで選手が止まらなくて済むように、毎年「京浜急行のご協力により」列車の方の発着時間を駅伝選手の通過に合わせて調整するのが定番のイベントでした。でも何年かに1回、調整がうまくいかず踏切待ちをする選手が出たり、線路の窪みに足をとられて負傷する選手が出たりして、そんな数々のドラマの舞台がまさにここにあったのです。その踏切も今は姿を消しました。

蒲田立体交差

こちら向きの乗用車が走ってきた足元、まさにそこが旧踏切だった、のではないかと、私の心の眼には見えています。

そしてこの第一京浜(国道15号)を東に渡ると、商業地が広がる駅の西側とは雰囲気の違う、住宅中心の街並みです。
親しみを感じるこんなペットサロンの看板が目に付いたり、

蒲田裏通り2

「あの映画」で「カマタくん」が大暴れした呑川には、のんびりと水鳥(東京都の鳥:ゆりかもめ)の群れが羽を休めていたりします。京急蒲田、私は好きな街ですね。

呑川の水鳥

さて次の駅は、京急本線を進むか、空港線に寄り道するか、どうしようかな。

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