LモノクロームをLightroomで再現する

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正月旅行では、Panasonic GX7mk2のLモノクロームを使って京都の街角写真をけっこう一生懸命撮って回りました。このモードの写真の特徴は、私なりの理解では、
・きめの細かいモノクロ
・グレーから黒への階調を繊細に表現
・それでいて明暗のコントラストは甘くない。黒はあくまで黒く、白はきちんと白い。
ということかと。

そして、パナソニックさんが、(たぶん)ライカのモノクロの再現を意図してLモノクロームモードを用意したように、アドビさんが(たぶん)Lモノクロームの再現を意図してLightroom用に「輝度モノクローム」というカメラプロファイルを公開しています。RAWで撮ってLightroomでjpgに仕上げることが多い私としては、ちょっと比べておかないといけません。

カメラが撮ったRAWデータを、そのままLightroomCCのAdobe標準のプロファイルでカラー現像した絵。これを題材にします。

この同じRAWデータをもとにした、2つのモノクロ現像写真を並べてみます。

1)LightroomCCでアドビ謹製 Panasonic GX7mk2用プロファイル「輝度モノクロ」を使用

2)PanasonicGX7mk2のカメラ内「Lモノクローム」モードで現像

なお、そのまま現像すると「輝度モノクロ」は相対的に露出アンダーになったので、左の家のモルタルの壁の部分の明るさが近似するように、目分量で全体の露出量を上げてあります。

アドビさん、さすがプロの仕事で、同じ印象のモノクロ写真に仕上がっています。かなりの線でLモノクロームに「似せる」ことに成功しています。

それでもぴったり同じにはならない。Lモノクロームと比べるとややコントラストが強いでしょうか。濡れた路面は少し明るく、左の板壁や奥の石垣の濡れ染みなどは少し黒く沈んで見えます。このあたりをさらに近づてやろうと、不用意に階調をいじったりすると・・・バランスが崩れて写真の印象が悪い方に変わってしまったりするので(経験済 笑)下手にいじれません、微妙なものですねえ。

その微妙なバランスのLモノクロームをじっくり眺めてみて、「ライカっぽい」かどうかは私にはわかりませんが、こういう繊細な表現のモノクロは京都の街に似合うなあ、とあらためて感じました。

一方、こういう繊細な絵ではなくて、対極にあるモノクロ表現、粗い粒度で階調よりもコントラスト重視のハードなモノクロの絵も見てみたくなりました。戯れに、Lightroomに登録してある自前のプリセット「なんちゃってPENTAXハードモノクローム」を使って現像してみると、こんなんです。

路面が光る感じは私は嫌いではないですが、どちらかというと新聞の「事件現場の写真」みたいで、あまり京都っぽくはないかもしれません(苦笑)。同じモノクロでも表情の異なる様々な表現が可能で、面白いです。

さて、そろそろ入院中のPENTAX KPも戻ってくるころです。カラーもモノクロも、頑張って、写真撮るぞ!

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