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憧れのsmc PENTAX-FA 31mm F1.8AL Limited
PENTAX使いにとっての生きるレジェンドともいうべきこのレンズを、ついに試す時がやってきました!
リコーイメージングスクエア新宿のトライアルサービスで借りて、手持ちの画角の近いレンズsmc DA 35mm F2.4(通称35mm安)と取換え引換えPENTAX KPに取り付けながら、スクエア新宿の周りを半日散歩して撮り比べてきました。
もうね、レジェンドを手にして興奮してますから、我慢できません。スクエア新宿の入居する新宿センタービルの敷地内を出るまでもなく、早速撮ってます(笑)。
半地下の広場の池の端に腰かけて、FA31mmの絞り解放 F1.8
同じくDA35mmの絞り解放 F2.4
両者を比べて、どうでしょう?
FA31mmの方が明るい分、さすがにボケ量は圧倒的に大きいですが、ボケそのものの美しさには決定的な差は無いようにも見えます。光源の丸ボケもそれぞれ同じように綺麗だと思います。
今回の写真はすべてRAWで撮って、Lightroomで微調整をしています。
FA31mm F1.8リミの素姓をDA35mm F2.4と比較してみたいので、習慣的にやる処理のうち
1)ホワイトバランスを好みに応じて再設定
2)白トビ・黒潰れの出ない範囲で、コントラストを好みに応じて設定
については使わずに、
3)PENTAXのカメラの「適正露出」だと明るすぎると感じることが多いので、
デフォルトで露出量をー0.25補正
4)白トビ・黒潰れがある場合のみ、ハイライト/シャドウの諧調を調整
5)Adobeの「レンズプロファイル補正」と「色収差補正」を適用
は使いました。FA31mmは開放での周辺減光がひとつの特徴と聞いてますから、5)のレンズプロファイル補正については、迷ったのですが、素直に「できるだけいつもの使い方をして、出来栄えにどんな差が出るか」という比較をしたい気持ちがあって、結局使うことにました。
同じ場所で、FA31mmで絞ってみて F8
同じくDA35mm のF8
焦点距離4mm分の画角の差はありますが、写真の印象や再現された空気感はそれほど違いが無いように、私には思えます。DA35mm大健闘してませんか。
近景だとF8でもピントが合っている部分が狭いので、遠景で解像感を比べてみましょう。
FA31mm F11で、右の京王プラザホテルの真ん中25階あたりの窓にピントを合わせてみます。
左右のビルの壁面、四隅まできちんと解像していて素晴らしいです。
同じくDA35mm F11
写真の明るさ・コントラストが全く同じというわけでは無いので比べ難いですが、等倍拡大して並べてみて、四隅を比較してみたところ、明らかにFA31mmが格上、という感じではないと思います。35mm安、頑張ってます。
もう少し色気のあるものを撮ってみましょう。
FA31mm で、紅梅の枝に寄って撮ってみました。両レンズの絞りを合わせるために開放ではなくF2.4です。
ものすごく柔らかい後ボケですね。ちょっとボケすぎ?というか、カメラがわずかにブレたか?(苦笑)。
同じ構図でDA35mm F2.4
ちょっとピント位置が違うのは、私の腕前がポンコツなせいです。すみません。
こちらも背景は綺麗にボケていますが、前の写真と比べると、ピント位置がわずかに後ろになった分を差し引いても、やや後ボケが堅いですね。というか、ピント面のすぐ先から、あっという間ににボケ始めて背景の空気中に溶けていくFA31mmのボケパワーの凄まじさ。ブレによるラッキー加点があったかもしれませんが(苦笑)、とにかくボケ性能には一日の長以上の優位性がありそうです。さすがレジェンド。
もう少し、ボケ以外の比較も試みましょう。
新宿中央公園の桜の下の舗道です。
FA31mm F8
同じ場所から、DA35mm F8
ブログの画面くらいの大きさだと、お、両方ともなかなか雰囲気ある写真じゃない? という感じです。
少し仔細に見るために、等倍くらいまで拡大して比べてみるとどうでしょうか?
舗道に散った花びら解像、舗道右側の石垣の表面の質感の再現など、両者の描写には、わりとはっきりとした差があります。「風景写真ならFA31mm」と言われるレジェンドの実力をこれまた垣間見た感じがいたします。凄いわ。
というか、DA35mmの写真、私のピントの合わせ方が根本的におかしい。どこにもピントが合ってないよ(泣)。結局、腕が悪いから、レンズの良し悪しも肝心のところで見極められないのかなあ(嘆)。
ここまで、レジェンドFA31mmリミのさすがの実力に唸らされつつ、
DA35mmの健闘にも、ちょっと驚いています。
撮り歩きトライアル、もう少し続きます。