KOPI TIAM シンガポールのローカルコーヒーショップ

旧サイトから転載した記事なので、内容齟齬やリンク切れなどの不備が生じていることがあります。あらかじめお詫びします。
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今年は、自分史上もっとも、シンガポールに仕事で出かける機会が多い年になっております。また行ってきました。

あれこれスナップした写真をブログに上げる前に、今回の話題はコーヒー。

アジアの最先端都市シンガポールですから、当然世界中の大都市に負けない洗練されたカフェでコーヒーが楽しめます。チェーン展開しているお店も多く、スターバックスと張り合い、凌駕するようなお洒落なローカルのショップも当地では沢山見ることができます。

しかし、今回の話題はそういう洗練されたカフェではなく、ローカルな憩いの場の”コーヒーショップ”。街じゅうに無数にある、たとえばこういうお店のコーヒーです。

現地では”KOPI TIAM”と表記されることも多いこうしたお店。中国系、マレー系、インド系様々な民族が入り乱れるシンガポール、coffeeではなくKOPIと表される飲み物こそ、ローカルな文化における「現地化した本当のコーヒー」と言えるでしょう。

#中国系とひとくくりにするのも間違いで、香港系、台湾系、福建系、  広東系、広西系などのリージョンごとに、それぞれ言語も文化も異なる  から注意したほうがいいよ、と現地の広東系のシンガポール人が優しく教えてくれました。ご参考まで

表記が変わるのは分かったが、要するにコーヒーなんだろう?と思ったあなた、残念ながら少し勘違いをされています。KOPIとコーヒーは、少し違う食文化に属する飲み物のようですよ。

KOPI TIAMで供されるコーヒーは、ほぼ100%インスタントコーヒーです。デフォルトのKOPIは、ホットコーヒーに砂糖入り、コンデンストミルク(加糖練乳)入りのかなり甘い代物です。
人により場合により、砂糖はいらないとか、アイスがいい、とかいう希望は当然あるわけで、それらに対応するための、独特のオーダー用語があります。

何年か前にシンガポール某所を訪問した時に見かけた、KOPI用語集の写真があったので上げておきましょう。色がヘンな上にピンボケですみません。

改めて今回現地の人からコーチを受けた内容を、以下にメモしておきます。

”KOPI +オプション”で注文する。代表的なオプションは次の通り。

■ミルクのオプション
デフォルト    加糖練乳
C    無糖練乳
O    なし
■砂糖のオプション
デフォルト    砂糖入り
XIU DAI    砂糖少なめ
GA DAI    砂糖多め
KOSONG    なし
■コーヒーのオプション
PO     薄いコーヒー
GAU    濃いコーヒー
PENG   アイスコーヒー
■その他のオプション
TARIK    泡立て
CIAM    コーヒー紅茶ミックス

たとえば
KOPI: コーヒー、加糖練乳入り、砂糖入り
KOPI C: コーヒー、無糖練乳入り、砂糖入り
KOPI O KOSONG:コーヒー、ミルクなし、砂糖なし
KOPI PENG GAU GA-DAI: 濃いアイスコーヒー、加糖練乳入り、砂糖多め

という頼み方をします。お店の人はこれらのオプションをすべて瞬時に理解して直ちにオーダー処理にかかります。

KOPI TIAMはコーヒー以外に紅茶もMILOもその他の飲料も、スナックフードも扱っているため、慣れない傍目には客も店員も神業コミュニケーションを駆使しているように見えますが、彼らには極めて普通の日常会話な様子です。

そうそう、CIAM(コーヒー紅茶ミックス)なる不気味な飲料については、さらにいろいろ語るところがあるのですが、それはまた後日。

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