わたしだけ?
年に1回くらい、カメラのボタン配置をあれこれいじってカスタマイズし直したくなるのは何なんでしょう。花粉症などと同じく季節性の病気でしょうか。
今年発症した症状は、ほぼ同じ筐体と言って良いLUMIXの2つの機材(G9PROIIとS5)を併用するようになったので、同じボタン配置にして操作感を標準化したい、というものです。これまでなぜかそれぞれ微妙に違う設定で使っていて誤操作のもとになってました。
※まだ両方とも現役機種として販売されてるから、リンク切れしてないはず。
これを記事にして誰得?という感じですが、例によって個人的備忘録として載せておくことにします。
たとえばLUMIX G9PROIIは、その気になれば操作メニューの中の任意の機能を25箇所のボタンに割り当てることができます。他社のカメラのことはあまり知りませんが、25箇所ってとても多い方なんじゃないでしょうか。
もちろん、やみくもにカスタマイズすればよいというものではなく、デフォルトのままの方が合理的という場合も少なくありません。あくまで使う人の都合にあわせて気になるところをいい塩梅にアレンジしてね、ということだと思います。
私の場合の「使う人の都合」はたとえばこんなものです。
1)いじるのはスチル撮影用の設定だけでよい。動画はあまり使わないので取説が素直に読めるようにデフォルトの状態にしておく。
2)主に風景/ゆる鉄/ストリートを手持ちでスナップするスタイルで、シビアな動態撮りは追求しない
3)ピント合わせは昔気質の親指AF
そしてあれこれ試行錯誤の末に、G9PROII(およびS5)に設定した結果がこちらです。手を抜いてスマホで適当に撮った鈍い写真でごめんなさい。
注目は右側の3番目。カメラ上面右肩の一番押しやすいところにあるボタンはデフォルトでは露出補正ですが「SCP:AF時にピントをあわせたい箇所を拡大表示するポイントスコープ機能」に割り当てました。親指AF+人差し指SCPで拡大表示しながらAF位置を微調整できるので、たいへんに重宝しています。
あまりにSCPが気に入っているので、いっそ親指AFを宗旨替えしようか(親指SCP+シャッター半押しAFにすればそのまま一連の動作でレリーズ完了できる)と思っているくらいですが、その話はまた今度。
ちなみに、デフォルトの露出補正機能はどこへいったかというと、特定のボタンには割り当てず、背面の十字キーの周りのダイヤルを親指で回して直接プラスマイナスの補正をする設定にしています。
左側の2番目、デフォルトのAFモードボタンを「BKT:ブラケット撮影」に割り当てました。私の場合もっとも多用するのはフォーカスブラケット(フォーカス位置をずらしながら連射する)です。
左下、Fn1ボタンが「水準器表示/非表示切り替え」なのはデフォルトのままです。間違って押しちゃうことが多いボタンなので、ときどき使いたくなるけど誤操作しても影響の少ないこういう機能に割り当てておくのは、理に叶っていると思います。
ダイヤルと一体化している、いわゆる十字キーというやつですね。上から時計回りで
・上(Fn9)は「ドライブモード設定:連射スピードやタイマー秒数の選択」
・右(Fn10)は「測光モード:バランス、中央重点、ピンポイントの選択」
・下(Fn11)は「AE LOCK:AEを切って一時的に露出を固定」
・左(Fn12)は「AFモード:測拠点の数やAF自動認識の対象の選択」
としました。
なぜこうなのか、はあまりうまく説明できませんが、最初に馴染んだ一眼レフPENTAX機でこういう使い方をしてきたので、そのまま手癖になってしまいました。親指で一番自然に押せる左に使用頻度の高いAFモード、あとは”使用頻度はさほど多くないけど使う時にはファインダーから目を離さず操作したい機能”ということで、露出固定関係の操作を親指に近い下・右にまとめ、残った上にはドライブモードを割り当てています。
左上のFn13-Fn17はジョイスティックに機能呼び出しを割り当てる場合に使いますが、わたしはジョイスティックは素直にフォーカスエリア移動に使うので設定していません。
前面のボタンは、JPG撮って出しの色調をいじる機能に割り当て。
Fn2は「フォトスタイル」
Fn3は「LUT」
わたしは基本的にRAWで撮ることが多いので使用頻度は少ないのですが、ときどきこれらで遊びたくなる時があるので。ちなみにS5には前面下のFn3に該当するボタンはありません。
Fn4-Fn8は物理ボタンではなくタッチパネルスイッチで、わたしは使わないのでデフォルト設定のまま非表示にしています。将来使うとしたら動画関係の操作をここに集めるのもいいかな。
さて、メニューを開かずに操作できるボタン/スイッチがこれだけあって、その上さらに、”その1”に表示されているQボタンを押せば、背面モニターに12項目の機能が一覧で呼び出せます。物理ボタンを割り建てるほどではないけれどもいざという時に簡単に見つけたい機能は(たとえば「フラッシュモード」とか「長秒ノイズ除去」とか)こちらに登録しておけば万全です。
ちょっと面倒ではありましたが、これでS5とG9PROIIのボタン/スイッチの操作感をほぼ同じ(100%とはいかないんだよね、やっぱり)に設定できたはずです。春から初夏への写真シーズンでどれくらい両機の使い勝手が良くなったか、早く試したい!