先日6/22の記事のつづきで、名所江戸百景撮り歩きをPENTAX機ではなくフルサイズのLUMIX機(S5+Lマウントレンズ)にスイッチするとしたら、おそらく手持ちのLUMIX S 20-60だけでは必要な画角が得られないだろう、おそらく標準域のズームレンズの増強が必要になるだろう、さて・・・という話をつらつらと考えています。
おそらく・・・と雰囲気や印象だけではモノゴトは進んでいかないので、この撮り歩き企画(?)で実際にどんな画角の写真を撮ってきたかを振り返って、簡単に分析してみました。
今年の初めから、PENTAX K-3IIIを手にしながら大したことのない写真を今昔 名所江戸百景と悦に入って既に25点ほど撮ってきたわけです。既出の写真ばかりですが何点か振り返って画角(焦点距離)を確認してみましょう。
21mm(SIGMA10-20) ※記載した焦点距離は35mm換算値です。
52mm(SIGMA17-70)
75mm(HD DA16-50)
使うレンズも焦点距離も様々で、広角域から中望遠域まで節操が無いですね。
21-30mmの広角域と51-60mmの標準域に明らかに2つの偏りのピークがあって、2つのピークの件数の合計が14件で全体の半分以上(56%)を占めています・・・逆に言えば残りの44%は広くばらついています。
良く見ると2つのピークを含めて20-60mmの範囲で18件(72%)が含まれるので、例えばLUMIX S5とLUMIX S 20-60mmを使えば、必要な画角の7割がたはカバーしてくれることになります。守備範囲が狭いと思っていたこのキットズームは意外に有能なことがわかりました。見くびってすまなかった。
では残りの約3割、上のデータで言えば61mm以上の画角の7件にあたる撮影をどうするか。理屈で言えば、
1)中望遠ズームレンズを増強する
2)中望遠域の単焦点レンズでカバーする
のいずれかが考えられます。
1)のズームレンズ増強を考え出すと、標準ズームはどれが良いのか?と思い悩む6/22記事の状態に立ち戻ることになりますが、今回のデータを見ると「20-60mmと比べて24-70mmではほとんど守備範囲が広がったことにならない」ということがあらためて確認できたので、SIGMA 24-70 DG DN II は検討対象から外しても良いと思いました。残るLUMIX S 24-105、LUMIX S 28-200 のいずれかが有力候補ということになります。が・・・どちらも20-60mmと焦点距離の”美味しいところ”がかなり被る上に、前者は重く後者は暗いという弱点があって、やっぱり決め手に欠けます。なんとも悩ましい。
2)の単焦点はどうでしょう。手元にSIGMA 90 DG DN F2.8 があるので、85-95mmあたりの画角で撮りたいときに足で稼いで頭を使ってこのレンズでなんとかするというのは、撮影のウデを上げるための良い修業になるかもしれません。まったく自信ありませんが。
LUMIX S 100mm F2.8 MACROも検討すべき候補と言えるでしょう。十分に軽くて小さい中望遠マクロで魅力的ですが、少々値段がお高いのが玉に瑕。これを採用するとなるとSIGMA 90mmは下取りに出すことになるかなあ。
20-60mmズームと、これら90mmまたは100mmの軽量小型単焦点での写真散歩、想像する限りでは結構楽しそうです。果たしてこれでさほど問題な撮り歩けるのか、やはり画角的に不自由でストレス溜まる感じになるのか、とりあえず試してみる価値はありそうです。
というわけで、焦点距離を分析してみて、意外にLUMIX S 20-60 でカバーできる範囲が広いということがわかりました。その結果、追加投資をするとしても対象は限定しよう、と考えられるようなりました。一歩前進です。