オールドレンズで撮る京都 ビンテージ風の現像

旧サイトから転載した記事なので内容齟齬やリンク切れなどの不備が生じていることがあります。
***
オールドレンズは、現在のレンズと比べて、一般に解像性能が低くコントラストが弱い傾向があると言います。私の3本のタクマーレンズも、それぞれに撮れる絵の違いはありますが総じてこの傾向の例外ではありません。

良くも悪くもそれがオールドレンズの味なんですが、ただでさえ下手な私がさらに拙く撮ると単に「鈍い絵」になってしまいがちなので、なにをどう撮るか、そしてどういう現像をするかには工夫が必要です。

特に今回の京都撮り歩きは、ずっと重たい曇天続きで、光量とか被写体の強い陰影とか鮮やかな発色とかに恵まれなかったので、「鈍い絵」対策は重要です。

解像が劣るなら、解像で勝負しない。色味が冴えないのなら、色で戦わない。何週間か前に浅草で試した、少し陰影(コントラスト)を強調して発色を押さえ「古い写真ぽく現像する」作戦をベースにいくことにしました。

もともと、「昭和のレンズで街を昭和っぽく撮りたい。どこが良いか」という思いつきで選んだ京都旅行だったので、当初のアイディアに立ち戻ったとも言えます。

#いっそ色彩を排してモノクロで勝負する、という度胸は・・・無いんだなこれが。

K-70+Takumar 55mmのJPG撮って出しの絵がこう。なんとも鈍い絵ですが、

RAWデータから「古い写真ぽいビンテージ風現像」を試みると、こうなります。

多分に好みの問題ですが、私はこちらの方が昭和っぽくて楽しいと感じます。

陰影が強調されて細い線でも印象の強い絵を狙っているのに加え、色気がさらに抜けることで却って「本当はもっと鮮やかな色だったはず」と脳内の想像力を刺激してくれるように思います。周辺減光が強調されるのはご愛敬。

Lightroom現像の設定として、またもShutter pulseさんのvintage touchというプリセットをベースに使わせてもらいました。白トビ黒潰れを極力避けながら全体の露出量やコントラスト、明暗各部の階調の微調整をおこなっています。傾向として、今回は意図的に暗めに撮って暗めに焼くことが多かったかな。

結果として良い写真になっているかどうかはわかりませんが、個人的に「好きにしている(by牧博士)」ということだけは間違いありません。

タイトルとURLをコピーしました